講談社選書メチエ<br> なぜあの人と分かり合えないのか―分断を乗り越える公共哲学

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講談社選書メチエ
なぜあの人と分かり合えないのか―分断を乗り越える公共哲学

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  • サイズ 46判/ページ数 208p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065340905
  • NDC分類 361.1
  • Cコード C0310

出版社内容情報

「世の中がギスギスしている」「心に余裕のない人が多い」。学校や職場など社会の至る所から、そんな声が聞こえてくる。意見の異なる人と物別れになる。そもそも話し合いが成り立たない。ときにはお互いに譲らず、口汚い罵倒が飛び交うことさえある。それでも、人は生きるうえで他人と関わらざるをえない。どうすれば、こうした軋轢を解きほぐせるだろうか――。
身近な経験から社会に関わる話題まで、捉えどころのない問題を整理し、解決に向かうための道筋を提示する。学歴主義、商業主義、成果主義、ルッキズム、差別といった様々な問題を抱える現代人のための実践的哲学!
他人と一緒にやっていくにはどうすればいいか、多様化する社会で、相互理解を進めるための第一歩。不機嫌な時代の処方箋!


【目次】
はじめに
序章 「いやならお金を払えばいいのに」の論理――断片化する公共圏

第1部 子どもの難問――子育て、教育、学歴社会を考える
第1章 お金のために勉強させてもよいか――教育の脱公共化
第2章 偏差値は高ければ高いほどよいのか――大学への無理解
第3章 大学は無料にすべきか――学歴偏重社会と反知性主義

第2部 大人の難問――商業主義、イムズ、偏見を考える
第4章 成果主義は善か――人を操ろうとする思考
第5章 強く、正しく、美しく?――人を追い込む社会的偏見について
第6章 犯罪者は犯罪者らしく?

第3部 根本的な問題――思想的背景から解決へ
第7章 そもそもリベラルとは何か
第8章 思想的な対立を乗り越える――公共の再生
第9章 公共圏の可能性――市民的連帯のもとでの取り組み


参考文献一覧

あとがき

内容説明

「世の中がギスギスしている」「心の余裕のない人が多い」学校や職場など社会の至る所から、そんな声が聞こえてくる。意見の異なる人と物別れになる。そもそも話し合いが成り立たない。ときにはお互いに譲らず、口汚い罵倒が飛び交うことさえある。それでも、人は生きるうえで他人と関わらざるをえない。どうすれば、こうした軋轢を解きほぐせるだろうか―。身近な経験から社会に関わる話題まで、捉えどころのない問題を整理し、解決に向かうための道筋を提示する。学歴主義、商業主義、成果主義、ルッキズム、差別といった様々な問題を抱える現代人のための実践的哲学!

目次

「いやならお金を払えばいいのに」の論理―断片化する公共圏
第1部 子どもの難問―子育て、教育、学歴社会を考える(お金のために勉強させてもよいか―教育の脱公共化;偏差値は高ければ高いほどよいのか―大学への無理解;大学は無料にすべきか―学歴偏重社会と反知性主義)
第2部 大人の難問―商業主義、イズム、偏見を考える(成果主義は善か―人を操ろうとする思考;強く、正しく、美しく?―人を追い込む社会的偏見について;犯罪者は犯罪者らしく?)
第3部 根本的な問題―思想的背景から解決へ(そもそもリベラルとは何か;思想的な対立を乗り越える―公共の再生;公共圏の可能性―市民的連帯のもとでの取り組み)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

buuupuuu

21
個々人にとっての善だけでなく、集団としての私たちにとっての善がある。そのような善は個人が各自自由に振る舞うだけで獲得されるとは限らないし、誰か特定の個人の責任にして済まされるものでもない。したがって公共的な取り組みがなされなければならないのだが、そのために私たちは互いを対話の相手として認め合う必要がある。だか、そのような連帯は、商業主義や自由主義などから生じる格差、個人化、画一化への圧力などの傾向によって妨げられてしまう。難しいのは、商業主義や自由主義が様々な恩恵や多様性をもたらすものでもあることである。2024/04/09

K

11
前から気になっていた本。社会的にみられる様々な分断、二項対立に焦点を当て、いかにして分断を乗り越えて行けるかという主題。学歴、大学無償化のところで「自己奉仕バイアス」という言葉が出てきた。簡単に言うと自分の良い結果は自分のおかげだが、悪い結果は自分のせいとは思いたくない傾向、他者に対するバイアスは反転(ダメなのは頑張らないから、あいつがすごいのは環境のおかげなど)する。このバイアスは分断をかなり助長しているのではないかと思う。まとめ的には、差別、偏見を一旦やめて、対話的な理性を育みましょう、となっている。2024/06/16

かんがく

11
タイトルと表紙でワクワクしたが、内容はいたって標準的な公共哲学の入門書だった。商業主義、学歴フィルター、反知性主義、成果主義、ルッキズム、キャンセルカルチャーなど現代社会の諸問題を扱っているが、それぞれに関する考察が短くて満足には至らなかった。2024/05/08

遊動する旧石器人

3
2024年2月13日第1刷発行。現代社会が失っているもの、それが公共である。バラバラに切り裂かれた人間が失っている公共を考えよう、そうした1冊。本書を読了してまず感じたのは、公共とはバランスだということ。正しいことを主張するのは、必ずしも正しくない、という二者択一を迫る時代では理解不能に陥るかも知れないことだが、公共とはTPOと他者に配慮した上で正しいことを主張しましょう、というものである。換言するならば、他者に対する慮りであり、利他であり、倫理である。だから自身には某SNSに公共を感じないと理解した。2024/05/08

takao

3
ふむ2024/05/07

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