出版社内容情報
◆いまや価格が高騰している「そば猪口」
そば猪口とは元々、江戸時代に流通したそばを食べる時の、口径5~8cmくらいの雑器です。古伊万里の白い磁器肌に、さまざまな絵付けがされています。
小さな器に描かれた文様の楽しさと美しさは多岐にわたり、民藝運動の指導者であった柳宗悦は「画き出された模様の変化は、数百種に及ぶであらう」と驚嘆しています。
以前は骨董市などで手軽に買えましたが、近年はその面白さから食器としてもコレクターアイテムとしても人気が高まり、珍しいものは入手が困難になっています。
◆「そば猪口」の謎を紐解く
骨董の入門ともいわれるそば猪口ですが、実際には奥深いものです。数えきれない絵付けには江戸時代の人々の教養と頓智がつまっています。現代人にはもはや不明だったり、一見何の変哲もない図柄にしゃれがあります。
たとえば、野菜の蕪が2つ並んだ図柄。蕪(かぶ)はおいちょかぶの9。9(く)が二つ並んで「ふく(福)」という縁起のよいだじゃれ。
本書では、さまざまなそば猪口の絵柄の謎を、絵手本などを交えながら紐解きます。
総ページ176ページ(4C=112ページ、1C=64ページ)
内容説明
この絵はなに?意味がわかると100倍楽しい。
目次
1 物語(歌舞伎にちなむ文様;源氏物語にちなむ文様 ほか)
2 故事来歴(二十四孝にちなむ文様;唐子遊びにちなむ文様;観瀑にちなむ文様;朝鮮通信使にちなむ文様;水車にちなむ文様;神社などにちなむ文様)
3 植物・動物(秋草にちなむ文様;唐草にちなむ文様;松竹梅にちなむ文様;龍・鯉にちなむ文様;鳳凰にちなむ文様)
4 装飾文様(幾何学の文様;様々な文様;言葉遊びにちなむ文様;俗信・迷信にちなむ文様;古伊万里そば猪口の文様の由来を訪ねて)
著者等紹介
飯田義之[イイダヨシユキ]
1945年(昭和20)、茨城県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。茨城県陶芸美術館友の会理事、鹿島神社、香取小原神社など10社の宮司を務める
岸間健貪[キシマケンドン]
1947年(昭和22)、福島県生まれ。30代からそば猪口の文様の研究に重点を置いた活動を始める。「江戸の人々との心の交流」をテーマに、40年かけて蒐集・研究した逸品のそば猪口をオンラインミュージアム「そば猪口美術館」で公開。戸栗美術館で「そば猪口展」を開催、BS朝日「極上お宝サロン」に出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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kaz
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