講談社現代新書<br> 人はどう老いるのか

個数:
電子版価格
¥957
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

講談社現代新書
人はどう老いるのか

  • 久坂部 羊【著】
  • 価格 ¥1,012(本体¥920)
  • 講談社(2023/10発売)
  • ゴールデンウィーク ポイント2倍キャンペーン対象商品(5/6まで)
  • ポイント 18pt
  • ウェブストア専用在庫が25冊ございます。(2025年05月01日 11時46分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065336939
  • NDC分類 493.18
  • Cコード C0247

出版社内容情報

老いればさまざまな面で、肉体的および機能的な劣化が進みます。目が見えにくくなり、耳が遠くなり、もの忘れがひどくなり、人の名前が出てこなくなり、指示代名詞ばかり口にするようになり、動きがノロくなって、鈍くさくなり、力がなくなり、ヨタヨタするようになります。

イヤなことばかり書きましたが、これが老いるということ、すなわち長生きということです。
にもかかわらず、長生きを求める人が多いのはなぜなのか。それは生物としての人間の本能であり、長生きをすればいいこともいっぱいあるからでしょう。
世の中にはそれを肯定する言説や情報があふれています。曰く、「八十歳からの幸福論」「すばらしき九十歳」「人生百年!」「いつまでも元気で自分らしく」「介護いらず医者いらず」等々。
そのことに私は危惧を深めます。そんな絵空事で安心していてよいのかと。
思い浮かぶのが、パスカルの言葉です。

我々は絶壁が見えないようにするため、何か目を遮るものを前方に置いた後、

安心して絶壁のほうに走っているのである。
下手に老いて苦しんでいる人は、だいたい油断している人です。浮かれた情報に乗せられ、現実を見ずに明るく気楽で前向きな言葉を信じた人たちです。
上手に老いて穏やかにすごしている人は、ある種の達観を抱いています。決していつまでも元気を目指して頑張っている人ではありません。いつまでも元気にこだわると、いずれ敗北の憂き目を見るのは明らかです。
老いれば機能が劣化する分、あくせくすることが減ります。あくせくしても仕方がないし、それで得られることもたいしたものではないとわかりますから。そういう智恵が達観に通じるように思います。

多くの高齢者に接してきて、上手に楽に老いている人、下手に苦しく老いている人を見ていると、初体験の「老い」を失敗しない方法はあるような気がします。それをみなさんといっしょに見ていきたいと思います。

第一章 老いの不思議世界
第二章 手強い認知症高齢者たち
第三章 認知症にだけはなりたくない人へ
第四章 医療幻想は不幸のもと
第五章 新しいがんの対処法
第六章 「死」を先取りして考える
第七章 甘い誘惑の罠
第八章 これからどう老いればいいのか

内容説明

誰も書かなかった新しい「老い方」の教科書。誰もが初心者。大事なのは予習です。老いの現実を知る。医療への幻想を捨てる。健康情報に踊らされない。あきらめが幸せを生む。直球勝負の老い方指南!

目次

第1章 老いの不思議世界
第2章 手強い認知症高齢者たち
第3章 認知症にだけはなりたくない人へ
第4章 医療幻想は不幸のもと
第5章 新しいがんの対処法
第6章 “死”を先取りして考える
第7章 甘い誘惑の罠
第8章 これからどう老いればいいのか

著者等紹介

久坂部羊[クサカベヨウ]
1955年大阪府生まれ。小説家・医師。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部附属病院の外科および麻酔科にて研修。その後、大阪府立成人病センター(現・大阪国際がんセンター)で麻酔科医、神戸掖済会病院で外科医、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、『廃用身』(幻冬舎)で2003年に作家デビュー。2014年『悪医』(朝日新聞出版)で第3回日本医療小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

読特

117
人の名前が思い出せず、口をついて出るのは「あれ、それ」ばかり。白髪や皺、シミが増えて、鏡を見るのも嫌になる。腰痛や関節痛がひどくなり、歩くのも辛くなる。視力が衰え、本を読むことすらままならない。…遅かれ早かれ、人は誰しも老いる。健康寿命が尽きても、暫くは生きていく。医学は万能ではなく、若さは取り戻せない。巷に広がる健康情報には商業的な意図もあり、過度な期待をしてはいけない。できなくなることや不便になる現実を受け入れ、一瞬一瞬の今を味わう。老け行く自分。やってくるその時に備え、心の準備もしておいた方がよい。2024/10/20

あすなろ

102
久坂部氏の前現代新書である人はどう死ぬのかに続く最新刊である。というか、死ぬ前の老いがテーマである。誰もが書かない…と帯にあるが、それは前著と同じ。前著は強烈に脳裏に残った。本作はそれに比したら少し強烈感は劣るか。しかしながら、認知症をメインに要は足るを知れと論じ、前著の死に方をメインとした論述展開と同様の刺激がある。実際に現実はこうなんだろうなと思えるこの氏の2冊は読んでおくと良いと思うのである。2023/11/26

ちゃちゃ

97
目を背けたくなるような老いの現実。筆者は敢えてそれを本書で示した。老いとその先にある死に向けて、私たちが心の準備をしておくために。誰もが元気で前向きな老後を過ごしたいと願っている。世間ではスーパー老人の活躍ぶり、日々の充実した暮らしぶりが取りざたされる。だがそれは一部の幸運な人々の話かもしれない。多くの高齢者はままならぬ心身の不調を嘆き、不如意な生を強いられる。快適な老いを実現するためには、医療幻想を捨て無闇に死に抗わず、現実の受容すなわち「足るを知る精神」が大切だと説く。筆者の率直な熱意が伝わる良書だ。2025/03/02

たま

70
久坂部羊さん、初読み。医師としての経験に基づいた本だが、さすが小説家、文章が読みやすく面白く読める。とくに最初の数章は高齢者に良くある逸話の連続で笑いながら読み、ツレにも読ませ、親世代の故人の思い出話に花が咲いた。【受け容れる】、【あきらめる】が老いの心構えと説かれているが、そして医療が万能でないと言う章も頷けることばかりだが、自分が病気の当事者になればやっぱり医療で何とかしてほしい!とジタバタするんだろうな。あと、飲めば筋肉増強されると言うサプリの宣伝が詐欺的だと思っているので溜飲がさがった。2024/01/26

クリママ

53
読み始めて2頁目には、肉体的、機能的、精神面の老化、病気が列挙してある。心当たりのあるものもいくつか、やがてすべてそうなっていくのだろうと思うと暗澹たる気持ちになる。デイケアでの老人たちの様子、認知症、医療にかかれば安心という医療幻想など、ペーソスとユーモアのある文章ながら、かなり厳しい。心配ばかりして下手に老いて苦しむより、誰にでも訪れる老いや死を受容し達観することで、上手に老いて穏やかに過ごせるという筆者の意見が全編を貫いている。まさしくその通りだが、うまくできるかな。2024/09/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21580541
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品