講談社現代新書<br> ダーウィンの呪い

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講談社現代新書
ダーウィンの呪い

  • 千葉 聡【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 352p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065336915
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C0245

出版社内容情報

ダーウィンを祖とする進化学は、ゲノム科学の進歩と相まって、生物とその進化の理解に多大な貢献した。一方で、ダーウィンが提唱した「進化論」は自然科学に革命を起こすにとどまらず、政治・経済・文化・社会・思想に多大な影響をもたらした。そして、悲劇的なことに、進化論を曲解した彼の後継者たちが「優生思想」という怪物を生み出した。〈一流の進化学者〉たちによって権威づけられた優生学は、欧米の科学者や文化人、政治家を魅了し、ついにはナチスの反ユダヤ思想とつながり「ホロコースト」という悲劇を生み出すことになる。

第一線の進化学者の進化学の歴史に詳しい著者は、ダーウィンが独創した進化論は、期せずして3つの「呪い」を生み出したと分析する。「進歩せよ」を意味する〈進化せよ〉、「生き残りたければ、努力して闘いに勝て」を意味する〈生存闘争と適者生存〉、そして「この規範は人間社会も支配する自然の法則だから、不満を言ったり逆らったりしても無駄だ」を意味する、〈ダーウィンもそう言っている〉である。順に、「進化の呪い」「闘争の呪い」「ダーウィンの呪い」である。

本来、方向性がなく、中立的な進化が、なぜひたすら「進歩」が続くと信じられるようになったのか。ダーウィンとその理解者、そしてその志を継いだ後継者たちが、いかにして3つの呪いにかけられていったのか。稀代の書き手として注目される著者が、進化論が生み出した「迷宮」の謎に挑む。

第一章 進化と進歩
第二章 美しい推論と醜い
第三章 灰色人
第四章 強い者ではなく助け合う者
第五章 実験の進化学
第六章 われても末に
第七章 人類の輝かしい進歩
第八章 人間改良
第九章 やさしい科学
第十章 悪魔の目覚め
第十一章 自由と正義のパラドクス
第十二章 無限の姿

内容説明

読み始めたら止まらない!サイエンスミステリーの傑作。ダーウィンが独創した「進化論」は、科学に革命を起こした一方で、3つの「呪い」を生み出した。

目次

第1章 進化と進歩
第2章 美しい仮説と醜い事実
第3章 灰色人
第4章 強い者ではなく助け合う者
第5章 実験の進化学
第6章 われても末に
第7章 人類の輝かしい進歩
第8章 人間改良
第9章 やさしい科学
第10章 悪魔の目覚め
第11章 自由と正義のパラドクス
第12章 無限の姿

著者等紹介

千葉聡[チバサトシ]
東北大学東北アジア研究センター教授、同大学院生命科学研究科教授(兼任)。1960年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。静岡大学助手、東北大学准教授などを経て現職。専門は進化生物学と生態学。著書『歌うカタツムリ―進化とらせんの物語』(岩波科学ライブラリー、2017年)で第71回毎日出版文化賞・自然科学部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

140
歴史上最も多くの人命を奪った科学思想は、間違いなくダーウィンの進化論に基づく「生存競争と適者生存」の論理だ。科学の力で人を改良できるとの幻想を生み、実行するのは正義であり進歩だとの確信を植えつけた。先頭に立って推進したピアソンやダヴェンポートはリベラルな学者であったが、アメリカでは黒人などの劣等人種を排除すべきとする優生学が広まった。その影響を受けたナチスは民族浄化の優生学を唱え、ユダヤ人虐殺やT4作戦に走ったのだ。ゲノム編集技術を手に入れた今、人類は優れた子孫を残したい誘惑にどこまで耐えられるだろうか。2023/12/15

trazom

109
ダーウィンの進化論を起点として、進化学の発展の歴史や、社会に与えた影響などを辿るとても面白い読み物。あのカイ二乗検定のピアソンが思いがけず登場するなど、興味深い話題が満載。無方向で無目的な進化論が適者生存の進歩史観に換骨奪胎されたり、道徳観や倫理観によってラマルキズムが指向され続けた歴史を目の当たりにして、科学が、形而上的な思索に翻弄され続けることの危うさを痛感する。後半部で「ダーウィンの呪い」が優生思想という亡霊を生み出したことが語られるが、その危うさは、ゲノム編集の技術を手にした現代に繋がっている。2024/04/20

樋口佳之

65
「個人の自由と平等の追求者は、容易に個人の犠牲と差別を強いるようになるという教訓」/後半の優生学に関わる部分は重大なお話。優生学と進化学は両輪。/「お金には十分余裕もあったし、ベストな遺伝子配列を持つ組合せを操作して、その操作が上手く行ったものを選んで(上手くいかなかったものは廃棄して)あなたが生まれた」なんて言われたらどうなるのだろう。「だからあなたはすごいし、実際良く出来てる」と言われても「それなのにあなたは…」と続いても…。/でも、高齢出産等出生前診断しますか?の問いは既に日常にあり。2024/02/05

よっち

37
本来、方向性がなく中立的な進化が、なぜひたすら進歩が続くと信じられるようになったのか。ダーウィンとその理解者、志を継いだ後継者たちの進化論が生み出した迷宮の謎に挑む一冊。ゲノム科学の進歩と相まって、生物と進化の理解に多大な貢献をした進化学。一方で政治・経済・文化・社会・思想に多大な影響をもたらし、曲解した彼の後継者たちが生み出した「優生思想」という怪物。「進化の呪い」「闘争の呪い」「ダーウィンの呪い」が生まれた過程を解説していて、そう上手くは行かないことは歴史が証明していても、なくならないし難しいですね。2023/12/13

逆丸カツハ

30
種の起源には目を通していて、進化に方向性がないことは理解していたが、とはいえ自分の認識は目の荒いものであっただろうことを知れて、素晴らしい読書だった。色々と自分の考えも修正が必要かもしれない。読んでいて、優生学は「比べること」が持つ暴力の最もおぞましい現れ方の一つではないかと思った。「比べること」の暴力を最小限にする方法はないか考えていきたいと思う。2023/12/30

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