出版社内容情報
ごく普通の結婚をした隠密同心の嫁は、じつは優秀なアサシンだったのです!──待望の書下ろし時代小説シリーズ、スタート!
月(つき)は北町奉行・柳生久通の庶子。武芸に秀で、中でも殺しの才に恵まれていたため、柳生の一族は月を殺し屋に育て上げた。一方で久通は月を可愛く思い、隠密同心の花川戸要(かなめ)に嫁がせることにした。真面目で堅物なのが取り柄。そんな月のもとに夫には内緒で、今日も暗殺の指令が届いた……。
内容説明
月は北町奉行・柳生久通の庶子。武芸に誘で、中でも殺しの才に恵まれていたため、柳生の一族は月を殺し屋に育て上げた。一方で久通は月を可愛く思い、隠密同心の花川戸要に嫁がせることにした。真面目で堅物なのがとりえ。そんな月のもとに夫には内緒で、今日も暗殺の指令が届いた…。書下ろし時代小説!
著者等紹介
神楽坂淳[カグラザカアツシ]
1966年広島県生まれ。作家であり漫画原作者。多くの文献に当たって時代考証を重ね、豊富な情報を盛り込んだ作風を持ち味にしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
68
タイトル通り女性の殺し屋が主役の時代小説2話収録。ダークな描写や雰囲気がなくてあっけらかんとしているのが特徴。文章が軽くコミカルでスイスイと読める。主人公の月はおっとりとした性格で、殺しの才能には恵まれているのに普通の家事が上手くできず、特に料理が苦手。こうした設定は「SPY×FAMILY」のヨル・フォージャーっぽいけどインスパイアされてるんでしょうか?言葉使いが丁寧なところもそっくりだし。月の夫は隠密同心なんだが隠密同心ってスパイみたいなもんだしね。それは置いといて、変化球の捕物帳としてけっこう面白い。2025/03/31
nemuro
53
神楽坂淳の既読は12冊。最初が読メに登録直後の『大正野球娘。』(2009年1月読了)。その後はグッと間が空き、『うちの旦那が甘ちゃんで』が“しりとり読書”の39冊目に選定されたことを契機に「シリーズ全10巻&鼠小僧次郎吉編」(2020年12月~2022年5月までに読了)。「ちょうど坂井希久子の<居酒屋ぜんや>シリーズ(全10巻)を読み終える頃に遭遇し、勝手に後継シリーズと位置付けつつ堪能」。薄くて各頁の文字数も少なめ。サクサクと。で、新たに発見の本書。設定も展開も馴染みな感もありながら、まあ嫌いじゃない。2024/04/08
みかんめろん
41
ヨルさんw。設定はタイトル通り。月は北町奉行の庶子で一流の殺し屋。無敵の強さで大分浮き世離れしてて不器用、当然の様に酒癖が悪くてメシマズw。旦那様はややおっとりの隠密廻り同心。でも今回はぼんくらではないのね。月さんのヤキモチと物騒な発想が中々に面白いです。愛されてなかったら殺すとかw奥様を怒らせたらいけません。あやめの辛辣なツッコミも楽しい。2人の初々しさとむずがゆざかイイです。新たな夫婦捕物帖。後半が少しあっさりしすぎかな。でも楽しかったです。星4つ★★★★2023/11/02
いぼいのしし
37
題名通り。軽い感じで読みやすかった。殺し屋だからか、元の性分なのか妻の感覚がズレている。そこが魅力なのかどうかで好みが分かれそう。とりあえず次巻を読みたい。2024/08/12
みかんめろん
28
来月2巻が出るので再読です。敢て抑えたトーンで「甘ちゃん」シリーズとはやや感触が違います。でも神楽坂さん特有の軽快さは健在で読みやすい。良い妻たろうとする月さんの健気さと悋気(ヤキモチ)が良かった。殺し屋だから仕方ないけどもう少しウキウキした感じも欲しかったな。2024/02/08