出版社内容情報
世界中で人気を博す、生きる伝説のバレリーナ・クレスパンが密室で殺された。
1977年10月、ニューヨークのバレエシアターで上演された「スカボロウの祭り」で主役を務めたクレスパン。
警察の調べによると、彼女は2幕と3幕の間の休憩時間の最中に、専用の控室で撲殺されたという。
しかし3幕以降も舞台は続行された。
さらに観客たちは、最後までクレスパンの踊りを見ていた、と言っていてーー?
名探偵・御手洗潔も活躍、島田荘司待望の長編新作!
内容説明
1977年10月、ニューヨーク・マンハッタンのバレエシアターで上演された「スカボロウの祭り」最終公演中、生きる伝説のバレリーナ、フランチェスカ・クレスパンが死亡した。二幕と三幕の幕間に、彼女専用の控え室で撲殺されたという。現場は完全な密室。さらに三幕以降も舞台は続き、観客は公演の最後までクレスパンの踊りを観ていた―。
著者等紹介
島田荘司[シマダソウジ]
1948年広島県生まれ。武蔵野美術大学卒業。1981年『占星術殺人事件』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
211
島田 荘司は、新作中心に読んでいる作家です。久々の御手洗潔シリーズ最新作、ユダヤ民族の存亡史、著者版不思議の国のアリス等、読み応えがありましたが、前段で400頁超費やすとは思いませんでした(笑) https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003751922023/05/18
yukaring
99
死んだはずのバレリーナが舞台で躍り続ける不可解な謎。それは本当に"奇跡"なのか?それとも・・。生きる伝説のプリマ・フランチェスカが控室で死体となって発見される。検視では二幕と三幕の間に亡くなったと思われるが、なぜか観客は三幕以降も彼女が舞台で踊る姿を見ていた!未解決のまま20年後、この奇跡に挑むのはお馴染みの探偵・御手洗潔。ナチスの収容所で生まれて壮絶な半生を送り、血を吐くような努力で現在の地位を築いたフランチェスカの過去が重くそして魅惑的に心に突き刺さる。タイトルの意味がわかるラストの余韻も美しかった。2023/06/02
stobe1904
86
【御手洗シリーズ長編】マンハッタンの高層階の密室で有名なバレリーナが殺害された。そして幕間中に殺害されたはずのバレリーナは、殺害後も演舞を続けていた…。幻想的なサブストーリーやスケールの大きい奇想を密室殺人に収斂させる剛腕ぶりはこの作品でも健在だった。歴史認識に違和感を感じたが、フィクションであり本線に関わるものではないので、受け流しながら読了した。建付けは壮大だが、謎解きの小ぶり感が少し残念。★★★☆☆2023/07/22
maxseki
71
久しぶりの御手洗潔シリーズ。長編は7年ぶりとのこと。今作では、死後も踊り続けたという天才バレリーナの殺害事件に挑む。内容については概ね満足だったものの、いつもどおり鈍器レベルのページ数でとにかく重い。御手洗のキャラは昔と変わった気がするし、石岡も出てこないのだが、とりあえずこの分厚い本を読み切ったことに満足w そして何よりも御手洗潔の活躍を再び読むことができたのが嬉しかった。2023/07/27
榊原 香織
70
割と面白かった。御手洗潔シリーズ最新作。ストックホルム大学の教授になってるんですね。作者もアメリカ在住だからか以前とちょっと違うような。 ニューヨークでの20年前の怪奇じみた事件を解く。 ユダヤ人についてのムー的蘊蓄が沢山(それはそれで面白い2024/03/11