出版社内容情報
5年前の惨事──播磨崎中学校銃乱射事件。
奇跡の英雄・永島丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。
もうひとつの検索ワードを追う渡辺拓海は安藤潤也にたどり着くが、
事件との繋がりを見出せないまま、追い詰められていく。
大きなシステムに覆われた社会で渡辺は自身の生き方を選び取れるのか。
内容説明
5年前の惨事―播磨崎中学校銃乱射事件。奇跡の英雄・永嶋丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。もうひとつの検索ワードを追う渡辺拓海は安藤潤也にたどり着くが、事件との繋がりを見出せないまま、追い詰められていく。大きなシステムに覆われた社会で渡辺は自身の生き方を選び取れるのか。
著者等紹介
伊坂幸太郎[イサカコウタロウ]
1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。’04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、「死神の精度」で第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。’08年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞と第21回山本周五郎賞、’20年『逆ソクラテス』で第33回柴田錬三郎賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
53
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/09/post-693c99.html 本書を通して、著者が本当に伝えたかったのは何なだったのでしょうか? 【魔王】の時は素直に「怖いな」と思えたのでしたが、今回は上下巻と長い故か、話がこんがらがって理解しにくかったです。2024/09/24
ここぽぽ
14
そういう形で終わりなのか。システムと仕事と世の中の理を一気に垣間見た気分。「そういうモノなんだ」と思わせられてしまったようなカラクリ。面白かった。2025/04/26
MINA
13
『魔王』から時間を置かず読めて良かった~!新装版の表紙好きだわ。安藤兄のあの能力が報われたようにも思えて少しじんわりきた。解説で単行本との違い知れて得した気分。「勇気はあるか?」とつい自分自身にも問いたくなる。2023/02/25
慎次
8
大きなシステム、国家などの大きな組織がある以上は、存在するもの。見えないものだけに、怖い部分もあるでしょうね。 奥さんの存在、キャラ好きだなぁ。強いっ!2024/03/15
lanikai
8
途中、魔王を挟んで下巻読了。安藤商会の実像が意外でほっこり。大きすぎる存在=国家の捉え方や、わかりやすい悪者はいなくて、ただそういうシステムになっている、という社会システムの表現は自分にとって新しい考え方で、納得する部分もあり、やはり大きすぎて関わる人数が多すぎてよくわからない、という部分もある。だからこそ、最後に目の前の小さなことにこだわって戦うというのはすごくわかりやすくて良かった。結局妻の正体って?とか謎は残りますが、最後に魔王の安藤兄弟と繋がって、一つの大長編になります。読み応えありました!2024/02/06