講談社学術文庫<br> 読むことのアレゴリー

個数:
電子版価格
¥2,200
  • 電子版あり

講談社学術文庫
読むことのアレゴリー

  • ウェブストアに3冊在庫がございます。(2025年06月07日 10時08分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 576p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065302279
  • NDC分類 901
  • Cコード C0110

出版社内容情報

批評界に大きな衝撃を与えるとともに、文学批評はもちろん、哲学・思想の領域にも深い影響を与えた巨人ポール・ド・マン(1919-83年)。ド・マンを領袖とする「イェール学派」は、第一世代に属するハロルド・ブルーム、ジェフリー・H・ハートマン、J・ヒリス・ミラー、第二世代に属するバーバラ・ジョンソン、ショシャナ・フェルマンの名とともに無数の輝かしい成果をあげてきた。その原点に位置するのが本書『読むことのアレゴリー』(1979年)であり、そこで全面的に展開されたド・マンの「脱構築批評」は文字どおり世界を震撼させた。
本書の一貫した主題は、言語の「比喩性」の観点から「読むこと」の本質を考察することにある。テクストに普遍的=不変的な意味を見出そうとする「字義性」に基づく発想をド・マンは虚妄として暴き出す。その帰結として高らかに宣言されるのが、言語はすべて比喩的である、というテーゼにほかならなかった。つまり、言語は絶えず自身とずれていく。それゆえ、語りは決定的な終結を迎えることに必ず失敗し、コミュニケーションはディスコミュニケーションとなる。例えば、アメリカのテレビドラマ『All in the Family』の一話で靴紐の結び方を聞かれた男が口にする「What’s the difference?」という言葉に見られるように、言語は常に「字義どおりの意味(literal meaning)」と「比喩的な意味(figurative meaning)」のあいだで宙吊りになり、意味の決定不可能性に直面するわけである。本書は、このことをルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにも見出される本質的な特性として示し、それらのテクストがみずからを脱構築し、さまざまな内部矛盾を遂行してしまうさまを鮮やかに浮かび上がらせる。
ド・マンの主著にして現代批評理論・現代思想の領域に聳え立つ一大金字塔──その定評ある明快な日本語訳を文庫版で手にできる快楽がここに生まれた。

[本書の内容]
序 文

第I部 修辞(学)
 第1章 記号学と修辞学
 第2章 文 彩(リルケ)
 第3章 読むこと(プルースト)
 第4章 生成と系譜(ニーチェ)
 第5章 文彩のレトリック(ニーチェ)
 第6章 説得のレトリック(ニーチェ)

第II部 ルソー
 第7章 隠 喩(『第二論文』)
 第8章 自 己(『ピュグマリオン』)
 第9章 アレゴリー(『ジュリ』)
 第10章 読むことのアレゴリー(『サヴォワの助任司祭の信仰告白』)
 第11章 約 束(『社会契約論』)
 第12章 言い訳(『告白』)

人名・作品名索引

内容説明

ポール・ド・マン(一九一九‐八三年)の主著、堂々の全訳!イェール学派の領袖として、文学批評のみならず、哲学・思想全般に深い影響を与え続けてきたド・マンが生前に公刊した著作はわずか二冊。文字どおりの主著である本書は、具体的な作品を題材にして「読む」という深淵なる営みの真髄を読む者に教える、二〇世紀が生んだ不滅の金字塔である。

目次

第1部 修辞(学)(記号学と修辞学;文彩(リルケ)
読むこと(プルースト)
生成と系譜(ニーチェ)
文彩のレトリック(ニーチェ)
説得のレトリック(ニーチェ))
第2部 ルソー(隠喩(『第二論文』)
自己(『ピュグマリオン』)
アレゴリー(『ジュリ』)
読むことのアレゴリー(『サヴォワの助任司祭の信仰告白』)
約束(『社会契約論』)
言い訳(『告白』))

著者等紹介

ド・マン,ポール[ドマン,ポール] [de Man,Paul]
1919‐83年。ベルギーに生まれ、アメリカで活躍した批評家

土田知則[ツチダトモノリ]
1956年生まれ。千葉大学名誉教授。専門は、フランス文学・文学理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tyfk

6
2部ルソーだけ、とりあえず読了。10章「読むことのアレゴリー『サヴォワの助任司祭の信仰告白』」での引用箇所を岩波文庫「エミール 中」で対応づける作業をやってると、ふむふむと読み飛ばしてたところが読めてなくて、もっとゆっくり読まなきゃだめだなと反省。交互に三往復くらいするといいのかなあ。2024/08/31

その他

1
ルソーやプルーストをしっかり読んでから再読したい。今はまだ無茶苦茶難しく感じてしまった。けれど「言語は認識と行為を乖離させる。言語は必然的に人を欺きながら、それが事実であるという約束を必然的に伝達してしまう」というくだりがとてもしっくり来たので、今手にとって良かった。2023/11/18

PETE

0
ダジャレをRTしたが、本当に読むことのアレルギーだった。2024/11/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20399830
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品