出版社内容情報
この世ならぬものたちにご用心。
怪異に潜む、切ない真実。
大英帝国を舞台におくる、青春×ホラー×ミステリーの傑作!
「奇譚蒐集家 小泉八雲」シリーズ待望の最新刊!
若き日の小泉八雲――この世の怪を蒐集するパトリックと相棒のオーランドの元に持ち込まれる奇妙な相談の数々。知らぬ間に教室にいる「何か」、曰くつきのドールズ・ハウスから消えた人形、女の霊に憑かれ死相を浮かべる青年――。怪現象に迫る二人を待ち受ける、切なすぎる真実とは。
内容説明
若き日の小泉八雲―この世の怪を蒐集するパトリックと相棒のオーランドの元に持ち込まれる奇妙な相談の数々。知らぬ間に教室にいる「何か」、曰くつきのドールズ・ハウスから消えた人形、女の霊に憑かれ死相を浮かべる青年―。怪現象に迫る二人を待ち受ける、切なすぎる真実とは。傑作青春ホラーミステリー!
著者等紹介
久賀理世[クガリセ]
東京都出身。東京音楽大学器楽科ピアノ演奏家コース卒業。『始まりの日は空へ落ちる』で集英社ノベル大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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sin
66
居る筈のない級友・ドールハウスの怪・寄宿舎の怪談会・降霊会と各々の物語のベースはどれも定番だが、保険目当てで死に追いやられた子供たち、或いは望まれない私生児の上流階級の扱い、十字路に埋められた骸、霊への呼びかけに使われた霊応盤(こっくりさん)、果ては水魔ケルピーの顕現等、当時の英国の実情や伝承を踏まえた創作に真摯な姿勢を感じさせる。なかでも寄宿舎での怪談会は散りばめられた蘊蓄も目新しく、怖さも味わえて結末の強引さはともかく興味深く味わえた。2023/08/23
よっち
38
大英帝国にはびこる数々の怪異。若き日の小泉八雲が、その裏側に潜む「悲しすぎる」真実に迫る青春オカルト・ミステリー第四弾。この世の怪を蒐集するパトリックと相棒のオーランドの元に持ち込まれる奇妙な相談の数々。知らぬ間に教室にいる「何か」、曰くつきのドールズ・ハウスから消えた人形、女の霊に憑かれ死相を浮かべる青年。雰囲気がある神学校内でどこか腫れ物を触るような扱いだった二人に、事件を通じて友人と言えるような存在も増えてきて、オーランドの次兄も気になりますが、何とも切ない真相に向き合う彼らの結末は良かったですね。2022/12/15
キナコ
33
タイトル買いしたが、まさかのシリーズもので3作目。でも短編のため三巻からでも読めた。学園もののため、文章の硬さや残酷描写はないから読みやすいホラーミステリーかな。兄という名の鳥は分からなかったが、今後の伏線なのかな?学園もののミステリーとして良作。2024/11/16
Kira
31
図書館本。第4巻。オーランドとパトリックに友達が少しずつ増えてきて、学園生活らしくなってきた。オーランドの次兄は、これから味方になってくれそうな気もする。パトリックの兄さんがどうなってしまったのか、気になる。続きが出るのはいつだろうか。2023/02/06
mahiro
28
理由あって片田舎の神学校に放り込まれた貴族の庶子オーランドと若き日のラフカディオ・ハーン、パトリックが様々な怪異に出会うシリーズの4冊目。今回は短編が4編、オーランドの自身の身の上に対する屈折した思いが妖異に影響を及ぼす『終わりなき夜に』やオーランドの異母次兄が現れたり彼に絡む話が多い。そして気になる巻末…続巻は出るのか?2024/11/18