講談社学術文庫<br> パリ万国博覧会―サン=シモンの鉄の夢

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講談社学術文庫
パリ万国博覧会―サン=シモンの鉄の夢

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065289068
  • NDC分類 606.9
  • Cコード C0122

出版社内容情報

絶景、奇怪、絢爛。""物神【フェティッシュ】の聖堂""のスペクタクル!

現在も世界各国が競って開催する万国博覧会。
それは、サン=シモンという男が思い描いた「産業という宗教」を奉ずる者たちが、物神たる機械と商品の数々によって荘厳した神殿として創められた。
万博というものを、単なる近代産業技術のひとこまとしてではなく、来たるべきユートピアとして構築され、資本主義文明の展開そのものを懐胎した運動であったことを活写する、この著者だからこそ書けた万博論の決定版!

【本書「まえがき」より】
もしこの万博理念の形成過程史が解明され得るなら、それは、むしろ実際の万博の歴史よりも、絶対に面白いはずだ。なぜなら、それは単なるモノの歴史ではなく、モノに関するイデアの歴史、さらに言うなら近代文明についての観念の歴史となるはずだからである。

【本書の内容】
まえがき 万博の神学、あるいは万博史の逆説
第1章 サン= シモンの鉄の夢
第2章 転向サン= シモン主義者ミシェル・シュヴァリエ
第3章 パリ万国博覧会にむけて
第4章 万博理念の確立
第5章 サン= シモン主義のユートピア、一八六七年パリ万
国博覧会
第6章 アミューズメントとしての万博会場
第7章 博覧会場の外で
第8章 新たなユートピア〈恒久的万国博覧会〉にむけて
文献目録

※本書の原本は、『絶景、パリ万国博覧会』として1992年に河出書房新社より、その後2000年に小学館文庫より副題「サン・シモンの鉄の夢」として刊行されたものです。

内容説明

現在も世界各国が競って開催する万国博覧会。それは、サン=シモンという男が思い描いた「産業という宗教」を奉ずる者たちが、物神たる機械と商品の数々により荘厳される神殿として創められた。来たるべきユートピアとして構築されゆく様を、資本主義文明の展開そのものを懐胎した運動として活写する―この著者だからこそ書けた万博論の決定版!

目次

第1章 サン=シモンの鉄の夢
第2章 転向サン=シモン主義者ミシェル・シュヴァリエ
第3章 パリ万国博覧会にむけて
第4章 万博理念の確立
第5章 サン=シモン主義のユートピア、一八六七年パリ万国博覧会
第6章 アミューズメントとしての万博会場
第7章 博覧会場の外で
第8章 新たなユートピア“恒久的万国博覧会”にむけて

著者等紹介

鹿島茂[カシマシゲル]
1949年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。共立女子大学教授、明治大学教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

43
1855・1867年のパリ万博の理念の形成過程に係る労作。「人間による人間の搾取から、機械による自然の活用へ」というサン=シモンの産業主義的思想を継いだシュヴァリエとル・プレーがナポレオン3世の庇護の下、頭の中のユートピアを現実化したものと結論。先行したロンドン博は「大規模」万国博だったが、パリ博は百科全書的理念を反映した「万国+万有」博。肉体的必要(食衣住)から知的必要(文化芸術)まで同一種類の事物を同心楕円状に配置し、放射状に同一国の事物を配置。仏ワインや高級食器が万博発のブランドという点も興味深い。2024/07/03

ヨーイチ

30
大阪万博の惨状、中学二年時に大阪・高槻の友人宅に泊めてもらい!(多分母親が何がしかの謝礼をしたとは思うが、当人は全然意識なし、飯も食わせてもらった)数日間千里に通い詰めてパビリオンを観まくった体験(正に若さとエネルギーの発散)とかで「さて万博とは何であったか」と言う誠に俗な想いから購入。久しぶりの鹿島茂、尊敬し気にしている物書きの一人。ずいぶん無茶な行動だったが「そうまでしても観ておくべき物」って感じは殆どの日本人が持っていたのも事実だと思う。第二回、三回のパリ万博の詳細な研究とレポート。続く2023/12/17

ラウリスタ~

13
1992年の本を30年後に文庫化。1855年と1867年のパリ万博。サン=シモン主義者たちが、自由貿易推進者である独裁者、ナポレオン三世を支持する形で盛り上がった、政治的には体制順応で、労働者の教化とフランス製品の競争力を高めることを目指した、第二帝政下の万博。基本左翼の多い人文系研究者(あるいは同時代の作家)は万博を好まないが、過去の万博だったら懐古的に楽しめるよねという。思えばゾラも、67年万博で大賞受賞したメソニエ、カバネル(皇帝買い上げ)を批判し、マネを擁護するから、反万博なんだな。仏のブランド化2022/10/03

MUNEKAZ

12
世界史の教科書で扱われる万博はロンドンの第1回だけど、本書はパリ万博。ナポレオン3世の晴れ舞台という印象も強いが、そのデザインを描いたのはサン・シモン主義を信奉する官僚だった。というわけで「万有」の博覧会。すべての産業製品を一堂に会し、高度資本主義の精神をフランス国民に教育する場として万博が開かれたとする。でもこの精神ってどこまで後世に伝わったのだろうかな。最終的に目指したのが常設のでかい博物館だったというあたり、今の国際イベントとは全然違うよなぁと。高邁な理想は風化し、非日常の祝祭が残ったということか。2024/02/16

きみどり

9
鹿島先生が例によって膨大な資料を渉猟して描き出す、パリ万国博覧会の姿。蒸気機関や鋼鉄によって産業システムやインフラが激変し、今日の資本主義が萌芽した時代だった。パリ万博の目指すところは主に労働者階級の啓蒙だったが、庶民が買い物やレジャーに楽しみを見出すきっかけを作るという副産物があったというのが面白い。第2回パリ万博の大成功の後は、社会に不満が高まるたび万博開いていたらしい。人類種って学ばないな😆 2025万博に好意的でも懐疑的でも、楽しめる一冊だと思う。2025/06/14

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