出版社内容情報
壮年の男女と元教師が四十年ぶりに修学旅行を再現した同窓会を企画する。
行き先は濤海灘に浮かぶ弥陀華島、別名星見島とも言われる離島。
宴席で久我陽一郎は、当時自分たちの高校をモデルにミステリを書いていたと告白する。
その夜、宿泊先で久我の死体が発見される。
折悪しく荒天のため、船が運航できず、天候が回復するまで捜査員は来られない。
宿にとどまった七人は、一夜それぞれの思いにふける……。
彼ら一人ひとりが隠している真実は、事件の全容をあきらかにするのか──。
内容説明
壮年の男女と元教師が四十年ぶりに修学旅行を再現した同窓会を企画する。行き先は涛海灘に浮かぶ弥陀華島、別名星見島とも言われる離島。宴席で久我陽一郎は、当時自分たちの高校をモデルにミステリを書いていたと告白する。その夜、宿泊先で久我の死体が発見される。折悪しく荒天のため、船が運航できず、天候が回復するまで捜査員は来られない。宿にとどまった七人は、一夜それぞれの思いにふける…。彼ら一人ひとりが隠している真実は、事件の全容をあきらかにするのか―。
著者等紹介
歌野晶午[ウタノショウゴ]
1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
260
久々の歌野 晶午です。タイトルとプロローグから想定していた内容とは全く異なり、不思議な味わいのミステリでした。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003677782022/10/29
yukaring
126
久しぶりの歌野さんの長編。そしてこのタイトルと期待度大で読み始めたのだが・・😅高校の同期達が40年ぶりに集まり修学旅行再現ツアーを開催するが、参加者の一人が死体で見つかる。外は荒天で宿にいるのは彼らと宿の主人一家だけ。死んだ人間が高校時代に自分達をモデルにミステリを書いてたり、島に曰くがありそうだったりと舞台装置はバッチリ。回想シーンでの個人の秘密や島に来た理由もわかり「さあこれから!」という所での真相に「え❔」と少し拍子抜け。伏線の回収も中途半端でなんだか不完全燃気味。2022/10/26
あっちゃん
107
同級会で訪れた島で1人が殺された!というミステリーそのもののスタート、の割には登場人物の個人的事情を各章ごとに人を変え描いていく!読ませるけど全然ミステリーではない(笑)事件はそっちのけで、このまま終わるのか?と心配し出した最後、ようやく真相はわかるけど、それも地味( ̄▽ ̄)2023/03/15
えみ
89
殺人事件は最終的にはおまけだった、の捉え方で間違っていない気がする。どう受け止めたらいいか分からない。突然の同窓会旅行参加者の死から殺人事件を疑い、犯人捜し。あるあるのお決まりパターン!ではなく、優先された自分の人生振り返り。今までにないかなり変わっているミステリ…なのか?確実なのは個々の人生に殺人事件より印象に残る人生があるということ。殺人事件より記憶に残った出来事があったということ。短編であり長編であり、様々な形でこの一冊と向き合うことができる。解釈もたくさんありそう。他の人の感想に耳を傾けたくなる。2022/10/12
itica
81
タイトルと序盤のおどろおどろしい雰囲気を引きずると混乱してしまうかも。高校の修学旅行を再現するために40年ぶりに島へと向かう同窓会の一行。宿では嵐に閉じ込められ、事件が起き…とクローズドパターンに突入。でもメインはそこではない。「同窓会マジック」その言葉こそがキーワードと見た。かつての生徒たち、先生はどんなことを思っていたのか、そしてどんな人生を送って来たのか。人の記憶ほど曖昧なものはない。 2022/11/14