講談社学術文庫<br> 『エセー』読解入門―モンテーニュと西洋の精神史

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講談社学術文庫
『エセー』読解入門―モンテーニュと西洋の精神史

  • 大西 克智【著】
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  • 講談社(2022/06発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 456p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065283615
  • NDC分類 954
  • Cコード C0110

出版社内容情報

ミシェル・ド・モンテーニュ(1533-92年)の名は『エセー』とともに知られています。全訳だけでも5種類を数えるほど日本ではなじみのある著作ですが、岩波文庫で全6冊という分量、そして著者身が全2巻の初版(1580年)公刊後も改訂を続け、1588年には第3巻を増補するとともに最初の2巻に加筆を行った版を出し、さらに没年まで改訂を進めたため、さまざまな時期に書かれた文章が混在した書物になっていることから、決して分かりやすいとは言えないこともまた事実です。
そうした事情ゆえ、これまで『エセー』の入門書や概説書が陸続と出版されてきました。しかし、本書はそのどれとも異なる、決定版と断言できる1冊になっています。
断言できる理由は明確です。『エセー』第3巻第2章で、モンテーニュは「ここでは、私たち、つまり私の本と私自身が一致してひとつの道を進んでゆく。よそでは作者のことをわきに置いて作品をほめたりけなしたりできるが、ここではだめである」と記しています。つまり、「私の本」である『エセー』と「私」であるモンテーニュは不可分であるというわけですが、ここに示されているのは、作者の意図を知らなければその著作を理解できない、といった単純なことではありません。直後には「そのことをわきまえずに私の作品を判断する者は、私をというよりも、むしろ自分自身を傷つけることになるだろう」という言葉が続いているのですから。
なぜ『エセー』をモンテーニュから切り離して読む者は「自分自身を傷つける」ことになるのか――本書は、この問いに答えるために、『エセー』をモンテーニュから切り離すことなく、ていねいに読んでいきます。『エセー』を一度も読んだことがなくても、モンテーニュについて何も知らなくても、名前を聞いたことがあるだけでも読めるように書かれています。むしろ、そのような人のためにこそ、本書は書かれました。
本書によって大著の全容を知ることができるのはもちろん、本書を通して『エセー』を読むことは人間が紡いできた精神の歴史そのものを読むことにほかならないと気づくでしょう。そのような著作は他にありません。そして、そのことをありありと伝え、実践する『エセー』についての書物も、これまでありませんでした。渾身の書き下ろしによる1冊、ここに自信をもってお届けいたします。

[本書の内容]
第I部 若すぎた世紀
第1章 宗教戦争
第2章 十六世紀ルネサンス
第3章 モンテーニュのほうへ

第II部 「自分」・「私」・〈魂〉
第4章 執筆開始
第5章 マニフェスト
第6章 だれが?――〈魂〉が

第III部 〈魂〉の軌跡
第7章 もうひとつの背景
第8章 ソクラテスへの視線
終 章 百姓のかたわらで

内容説明

ミシェル・ド・モンテーニュ(一五三三‐九二年)が遺した『エセー』とはいかなる書物なのか。初版公刊後も改訂を施され続けた大著は、著者と作品が不可分であることを体現し、人類の精神が紡ぎ出す歴史そのものを現出させるという前代未聞の企てを遂行する。第一級の研究者が豊富な引用とともにやさしく大著を解きほぐす決定版ガイド、ここに誕生。

目次

第1部 若すぎた世紀(宗教戦争;十六世紀ルネサンス;モンテーニュのほうへ)
第2部 「自分」・「私」・“魂”(執筆開始;マニフェスト;だれが?―“魂”が)
第3部 “魂”の軌跡(もうひとつの背景;ソクラテスへの視線;百姓のかたわらで)

著者等紹介

大西克智[オオニシヨシトモ]
1970年生まれ。東京大学大学院博士課程を経て、パリ第1大学で博士号(哲学)取得。現在、九州大学人文科学研究院教授。専門は、西洋哲学・倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

105
モンテーニュは宗教戦争の時代に生きた。同じ神の名を唱え殺し合う姿に、自分たちこそ正義だと思い込む人の弱さを痛感したはずだ。だからこそどちらかが一方的に正しいと信じるだけでなく、相手の正義も慮る健全な懐疑主義こそ必要だと願って『エセー』を書いた。しかし4世紀以上たった今日なお、アメリカの分断やウクライナ戦争、イスラム国に中国の拡張主義と他者の正義を認めず相手を殺してでも押し通そうとする考え方は勢いを増し、懐疑主義の居場所など失われてしまった。「生きることこそ根本の輝かしい仕事」という言葉を噛みしめなくては。2022/11/22

ラウリスタ~

12
160ページまでで感想。冒頭二行目の「ゆいつ」に驚愕する(唯一をこう書くか)。これはおそらくタイトルが間違っている。「西洋の精神史:モンテーニュの魂」くらいが実際のところで、決してエセー入門ではない。学術的かと言われれば微妙で、エセーからの引用箇所はどこからの引用なのか情報が不足し、また注がひとつもなくそれぞれの記述がどの先行研究に依拠しているのか分からないので(講談社の方針?)、これを入門書として勉強しようにも先に進まない。著者の提示する「魂の軌跡」は、この形式(晦渋だが非学術的文体)で伝わるだろうか?2022/07/23

Fumoh

7
けっこう面白い本なんですけど、ちょっと著者の立場がな~……子どもっぽいというか、周りが見えていない感じが強いなという印象でした。面白い本だと思ったのは、フランス・ルネサンスの時代の歴史的状況の知識がスゴイと思ったからです。これは大変勉強になる。あの時代の状況を天空から眺めている気持ちになれます。ただし、ちょっとロマンティストだな~というか、モンテーニュ好き過ぎませんかね、それとあの、モンテーニュのこと都合がいいように自分流に解釈していませんかね。で、異論は認めない、こうに違いないんだ!で締めていませんかね2025/02/11

Masaki Iguchi

4
自分自身の探求、たどり着いた袋小路。モンテーニュの思索の跡を追いかけるワクワク感があった。2022/10/17

荏苒 byn

3
原典が難しいものではないまさにエッセイで、古代ローマの エピソード やエピグラフのような詩文 の引用や各タイトルでは分からない展開が醍醐味である。本書は入門とあるが、先ず原典から入るのが王道であろう。解説・案内の本としては、モンテーニュの鬼のような関根秀雄氏の著書がある。 本書は、時代背景を詳述しながら、モンテーニュの到達点をソクラテスに加えて領民をテーマに論じるところ、独自な論理展開を見せるようだ。browsed2024/04/07

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