出版社内容情報
神戸 遥真[コウベ ハルマ]
著・文・その他
みずす[ミズス]
著・文・その他
内容説明
夏休み明け、いきなりスカートで登校を始めた笹森くんと、彼をめぐる4人の物語。
著者等紹介
神戸遙真[コウベハルマ]
千葉県生まれ。第5回集英社みらい文庫大賞優秀賞受賞。『恋とポテトと夏休み』などの「恋ポテ」シリーズで第45回日本児童文芸家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
89
YA。高校1年の2学期初日、クラスメイトの笹森くんが突然スカートで登校してきた。「スカート穿いたら、どうなるかなって思ったんだよ。それ以外に理由っている?」▽「ぼくもわかるよ︰篠原智也」汗っかきがコンプレックスな地味メン。「きみなら話せる︰西原文乃」アニメ声。バスケ部を辞めたのは親の事を陰口されたから「胸の内のリスト︰細野美羽」恋に恋するぽっちゃり「偽装したいもの︰遠山一花」ダサ眼鏡で隠した美少女「理由は要らない︰笹森宏」穿いてみたかったから穿いてみた。▽笹森くんは普通にイケメンだった。良本。2022/07/22
chiaki
44
汗っかきな篠原くん、自分の声が嫌いな西原さん、体型に自信が持てない細野さん、目立ちたくない遠山さん…みんなそれぞれコンプレックスを抱えてる。そんな中クラスメイトの笹森くんが、突然スカートを履いて来た!女子がスラックスを選択するんなら、男子だってスカート履いてもいいじゃん?笹森くんの既成概念に縛られない考え方がとても眩しい。最終章で明かされるその訳にも納得。いつも分け隔てがなくて、いい意味で鈍感なのがすごく魅力的。笹森くんの友人野々宮くんもまたかっこよ!"誰かの常識が、みんなの常識が、世界のすべてじゃない"2023/08/01
たまきら
42
イケメンの笹森くんが新学期からスカートをはいてきた。リベラルな先生。戸惑う生徒たち。それぞれの悩み、それぞれのかたち。5人の高校生の心が描かれています。西千葉かあ…妹の行った大学がある駅だし、実家も稲毛からすぐなのでなんだかほっこり。面白かったです。新刊コーナーから。2022/09/12
白雪ちょこ
41
コンプレックスや悩みを抱えている、男女高校生達5人の青春物語。 LGBTQやジェンダーレス制服など、今の時代をふんだんに取り入れられており、笹森くんがスカートを履いている本当の理由に最後は胸を打たれ、感動した。 確かに、女子だからスカートで、男子だからパンツといった、「二つに分かれている」のはなぜだろう?という疑問にも唸る。 自由だからこそ、それぞれの個性が輝くのではないだろうかと、再び問われているような気分にもなった。 笹森くんの健気なかっこよさに、惚れる。2023/02/25
れもん
34
図書館本。表紙に惹かれて借りてきた。LGBTQの話かと思ったら、少し違ってた。「多様性」についての話。クラスの人気者の笹森くんが、突然スカートで登校してくる。それを見て、いろいろと感化された4人と笹森くんが主人公になった短編集だった。体質や体臭、見た目、家庭環境、そうゆうものも『その人の個性』で、堂々とできなかったり、隠し通したいものだったり、周りの「気にしてないよ」の言葉を素直に受け取れられなかったり、高校生だからこその『周りの目』を上手く描かれていた。サラッと読めるけど、学生には刺さりそう。オススメ。2024/06/14