命のクルーズ

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命のクルーズ

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  • サイズ 46判/ページ数 306p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065278130
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ふと気付くと、涙がぼろぼろとほおをつたっていく。
「あれ、俺、なんで泣いてんだろ」
自分でもわけがわからなかった。
「東日本大震災以来の、とんでもないことが起きていると思って」ーー
2020年1月、横浜を出港した豪華客船、ダイヤモンド・プリンセス号は、香港、ベトナム、台湾をめぐっていた。
沖縄・那覇を経て、2月4日に横浜に戻る予定だったが、その直前、香港で下船した中国人乗客が発症したことが判明する。船内でも発熱した乗客が次々に医務室を訪れていた。
しかし、そのとき、多くの乗客はまだ「異変」に気付いてはいなかった。
正装のディナー、外国人歌手によるエンターテインメント、絵画展、マージャン、有志による合唱発表会などが行われ、旅のフィナーレを目前にしていた。
日本政府には、衝撃的な情報がもたらされる。発熱した31人の乗客のうち、10人が「新型コロナウイルス陽性」だったのだ。
横浜で下船予定だった乗客たちは、船内に足止めされることになり、まず厚労省の医系審議官と、横浜検疫所の検疫官らが乗船。その後、災害派遣医療チーム=DMATの面々が乗船した。
DMATは震災や水害など、災害時に発生する病人の救護にあたるボランティア医師たちである。事務局が片っ端から電話してかき集めたメンバーだった。当然、感染リスクはある。家族は反対する。活動の法的裏付けさえ満足になかった。
「俺たちがやらなければ」という使命感だけがよりどころだった。
連日、乗客・乗員数十人の感染が判明。2月17日、陽性者は99人にのぼった。
ある外国人女性は、感染が判明したものの下船することを嫌がり、駄々っ子のように床を転がった。部屋で暴れたイタリア人男性もいた。
混乱をきわめた船内で、医師たちは感染と隣あわせになりながら、困難なミッションにあたっていた。
「薬を」「情報を」焦燥を募らせる乗客の気持ちに、どう向き合えばいいのか。
やがて迎えた、大切な人との別れーー。
医師、乗客への重厚な取材で描きだす、感涙のノンフィクション。

内容説明

逃げ場のない密室、不足する薬、安全な場所から批判するだけの人びと。「これは負け戦だ。でも…、俺たちがやるしかないんだ」ダイヤモンド・プリンセス号―豪華客船と3711人を襲った、生と死の極限ノンフィクション。修羅場に乗り込んだボランティア医師たちの闘い。

目次

プロローグ
第1章 暗転した船旅
第2章 未知との闘い
第3章 洋上のパンデミック
第4章 フクシマの悪夢
第5章 心を支えて
第6章 告発動画
第7章 下船へ
第8章 感染拡大の謎を解く
終章

著者等紹介

高梨ゆき子[タカナシユキコ]
読売新聞編集委員。1992年、お茶の水女子大学卒業後、読売新聞社入社。山形支局、東京本社社会部、医療部などに勤務。群馬大学病院の腹腔鏡手術を巡る一連のスクープにより2015年度新聞協会賞受賞。2017年刊行の『大学病院の奈落』(講談社)で日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

130
ダイヤモンド・プリンセス号のクラスター発生は、新型コロナを対岸の火事視していた日本人にアッパーカットを食らわせた。感染者の大量発生で混乱する姿に、日本の医療は非常時に対応できない現実を見せつけられたのだ。政治の要請でボランティア組織のDMATが現場の治療にあたるが、閉じ込められた乗客の不安や未知の感染症との戦いに動員された医者の苦闘や暗中模索が凄まじかった実態を生々しく描く。そんな被害者と救援者である彼らを平然と解雇したりバイ菌扱いするネット世論は、自分が同じ立場になると想像できない人の愚かさを露呈する。2022/06/23

モルク

119
まだコロナが他人事だった頃豪華客ダイヤモンドプリンセス号で起こった大クラスター。最初は香港で船を降りていた人の発症、そのため船は横浜港に着くも下船は許されず…。船の中で何が起こりどのような状態だったのか。乗客とDMAT医療チームの目で描くノンフィクション。未知のウイルス、対処もわからず患者は増えるばかり。重症患者の受け入れ先を探すのにも苦労する。病院、一般の人の理解もままならず偏見の目で見られる。自分が罹患する不安の中、医療チームの奮闘には頭が下がる。なのに後手後手にまわる政府、その姿は変わらない。2022/09/13

遥かなる想い

102
ダイヤモンド・プリンセス号3711人の生と死を 描いた作品である。新型コロナウィルスが 発生したクラスターの恐怖が蘇る。 あの時 クルーズ船の中にいた人々は 何を 思い、どう行動したのか? 得体の知れないコロナウィルスへの 恐怖が蘇る。 思いもかけぬ試練と向き合った人々の記録だった。2023/06/01

Ikutan

84
日本への新型コロナウイルスの脅威を初めて認識したのは『ダイヤモンドプリンセス号』のニュースだ。日に日に増える体調不良を訴える人と陽性者の数。未知のウイルスを相手に、クルーズ船という特殊な環境で、医療従事者たちは何を考え、どのように行動したのかを、DMATの活動を中心にまとめたルポ。災害支援活動を目的にしたDMATでは、感染症に対する研修はない。それでも国からの要請に従い、現場で最善を尽くした隊員たち。その奮闘に頭が下がるばかりだ。船内でのヒエラルキーやクルーズ船ならではの様々な問題を知ることもできた。2023/01/03

ゆみねこ

73
コロナの恐ろしさを日本が実感したのが豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号。乗員乗客3711名が巨大なホテルのような客船に閉じ込められ下船出来なくなるという異常事態。未知のウィルスに対する恐怖、陽性になった患者の受け入れ先探し。乗客の不安や不満、DMATの医師や看護師の献身的な姿。当初は受け入れの不備で感染拡大したととらえられたが、実際は横浜入港前に船内で感染した人が多数いたことなどを知ることが出来た。差別・偏見が怖いということを実感。2023/09/06

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