講談社選書メチエ<br> 近代アジアの啓蒙思想家

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講談社選書メチエ
近代アジアの啓蒙思想家

  • 岩崎 育夫【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065241776
  • NDC分類 120
  • Cコード C0322

出版社内容情報

香港に国家安全維持法を導入した習近平の中国、ミャンマーの軍事クーデタ、フィリピンで強権をふるうドゥテルテ大統領など、現在、アジアの国々で、自由と人権の尊重、民主主義といった近代の潮流とは逆方向の動きが目立っている。アジアではこの100年余り、西欧起源のこうした思想と原理で自国を作り替える試みが続いてきたが、いまだ完全に自らのものとするに至っていないのである。しかもこうした「逆方向の動き」は、アジアのみならず、欧米社会でも起こっている。
そもそも、ヨーロッパに生まれた「啓蒙思想」は、アジア各地の知識人にどんな衝撃を与えたのか、そして、彼らはどんな社会をめざしたのか。アジア各国の啓蒙思想家の生涯から、近代アジアの苦闘の歴史と、現代にいたる矛盾をとらえ直す。
序章では、その最初期のモデルとしての福沢諭吉を取り上げる。以下、中国で革命を志した陳独秀と胡適、インドネシアの女性運動の先駆者カルティニ、インドのネルーとガンディー、朝鮮の儒教知識人・朴泳孝、日本に近代化を学んだベトナムのファン・ボイ・チャウ・・・。いずれも、アジアの進むべき道をしめした「道先案内人」であり、日本の啓蒙思想家・中江兆民が言うところの「種を播いた人」であった。そして、「啓蒙思想」は過去のものではなく、それを実現するための運動は今も受け継がれて「現在進行形」なのである。

内容説明

西欧に生まれた「啓蒙思想」が、現在のアジアを作った。いちはやく西洋に学び、アジア諸国の先行例となった福沢諭吉。中国共産党の創設者・陳独秀と、文学革命を謳った胡適。インドネシアの女性運動の先駆者、カルティニ。さらに、インドのネルーとガンディー、朝鮮の儒教知識人・朴泳孝、日本に学んだベトナムのファン・ボイ・チャウなど、先覚者たちの波乱の生涯と、近代アジアの苦闘の歴史。

目次

はじめに―「啓蒙思想」は過去のものか?
序章 啓蒙思想の誕生と明治日本
第1章 ヨーロッパは革命の賜物だ―中国 陳独秀と胡適
第2章 それは私の一生の望みです!―インドネシア カルティニとハッタ
第3章 われわれの人生は、枯木に行く手を塞がれている―インド ネルーとガンディー
第4章 残念ながら私はわが国に生まれた―朝鮮・ベトナム・タイ・シンガポール・トルコ
終章 一身にして二生を経るが如く―近代アジアの共通体験

著者等紹介

岩崎育夫[イワサキイクオ]
1949年、長野県生まれ。立教大学文学部卒業。アジア経済研究所地域研究第一部主任調査研究員、拓殖大学国際学部教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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樋口佳之

53
啓蒙思想(社会主義思想もか)はヨーロッパにおいて内在する課題を乗り越えるものとして生まれてきたものであるのに、アジアにおける受容は植民地支配からの解放という外的課題の克服に従属するものとしてあったのだなって、その歪みは現在にも引き継がれているのではなんて読み終えました。ホーおじさんの懐の広さは魅力的でした。2023/03/24

小鈴

18
ありそうでなかったアジアの啓蒙思想家をまとめた本。日本から始まりトルコまで。先に大東亜時代の『初等科地理』の教科書を読んでいるから、余計に身につまされる。日本は良くも悪くも冊封体制下にはなく儒教を批判し啓蒙思想を吸収。日本がアジアの啓蒙思想ハブセンターになる一方、黄色い西欧国家として朝鮮、中国を抑圧する。遅れて目覚めた中国やベトナムは啓蒙思想だけでなく共産主義に出会う。保守派(儒教)、啓蒙思想、共産思想の三つ巴。中国は、知識層の啓蒙思想の多い国民党を追い出したんですよね。啓蒙思想が弱い理由に納得だ。2021/11/07

小鈴

15
最終章の「一身にして二生を経るが如く---近代アジアの共通体験」が味わい深い。グローバリゼーションの結果、西欧がアジアに到達し、近代思想と科学と出会い、中国を中心とした儒教的価値観が相対化されていく。アジアの大半は儒教的価値観から脱却する必要に迫られた。それは2千前に出来た統治思想からの大転換だった。西欧から生まれた啓蒙思想は西欧型教育をアジアにも普及し、その結果、植民地から独立していくという皮肉な結果となった。啓蒙思想は西洋に限定しない解放の思想だった。西欧から見れば、西洋化された東洋の紳士(WOGs)2021/11/07

templecity

14
アジアの啓蒙思想家がどのような背景で出てきたのか。欧米での民主化は神は絶対という位置づけで君主が統治していたが、革命等によって民衆が統治することが可能となった。アジアでは産業や技術の発展した欧米が攻めてきたが立ち向かうことが出来なかった。それ故、同じように昔からの慣習や教えの下では駄目だという危機感から啓蒙思想家が出現した。また日本がいち早く近代化したことから、日本を真似て近代化を目指す思想家もあった。孫文などもそう。 2022/01/12

さとうしん

11
「一身にして二生を経」たアジア各地の啓蒙思想家たちと、少しずつ似ていて少しずつ違う各国の近代化。最後に語られる、著者が「ユニーク」と表現する日本の立ち位置が印象的である。アジアの一員でありながら西欧植民地国側の一員でもあったという矛盾は、現在の思想や国際関係にも大きな影響を及ぼしているのかもしれない。2021/07/16

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