出版社内容情報
稲川 淳二[イナガワ ジュンジ]
著・文・その他
内容説明
怪談語って50年。怪談マエストロが送る不朽の名作40。
目次
第1章 怖い記憶(おじさんと見た白尾;虫の知らせ ほか)
第2章 怖い噂(リヤカー;血を吐く面 ほか)
第3章 怖い場所(東北の山林の邸;奥秩父の吊り橋 ほか)
第4章 怖い噺(赤いはんてん;ゆきちゃん ほか)
著者等紹介
稲川淳二[イナガワジュンジ]
タレント・工業デザイナー・怪談家。1947年東京・恵比寿生まれ。桑沢デザイン研究所専門学校研究科卒業。深夜ラジオで人気を博し、『オレたちひょうきん族』『スーパージョッキー』などテレビ番組で、元祖リアクション芸人として活躍。また、ラジオやテレビでの怪談が好評を博し、1987年に発売されたカセットテープ『あやつり人形の怪 秋の夜長のこわ~いお話』が大ヒットとなり、以後「怪談家」としても活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
61
新刊。ここ30年程の稲川さん怪談の本から人気エピソードが厳選された傑作選です!怖かったし面白かったー!1話が短いので読みやすいです。しかもきちんと語り口は稲川さんなので、脳内で声が再生されてより読みやすいです。笑 ナマで聞いたらそれはそれは面白く怖いんだろうな。情景をありありと感じさせてくれる。結構地名とかガッツリ出てきてすごい…2021/06/21
キンモクセイ
48
怪談って怖いけど人を集める不思議な魅力を持っている。私も魅了された1人だけど、稲川さんは怪談を愛してるって自然と伝わってくる。「血を吐く面」有名な話でTVで聴いた事がある。ある実業家が手に入れた変わった面。次々に不吉な事が起こる。あの面の正体は...。「奥秩父の吊り橋」ロケで訪れた自殺の名所の吊り橋。黒い闇の中にいる。真っ暗だけどわかる。事務服を着た若い女性が顔が見えないのに睨んでるのがわかる。確かに聞こえた。「私は、私の恋人と、親友に殺された...」このロケは映像で観た記憶が。見えないけど緊迫感が凄い。2021/09/13
モモ
46
しっかり怖い一冊。昭和・平成傑作選だけあって、ちょっと懐かしめの怪談もあるのが興味深い。「赤いはんてん」寮のトイレの一室から「赤いはんてん、着せましょか~」と聞こえてくる声。へたに反応すると…。あとトンネルの話、お面の話など、すっごく怖い。稲川さんの怪談ライブも会場が怖そうなので、本で読むと安心。かな?2021/11/22
ヒデキ
36
どこかで読んだり、聞いたりした稲川さんの怪談があって、面白くて懐かしい一冊でした。 稲川さんの語り口が、聞こえてきました2021/10/28
ミエル
22
夏が終わる前に読み終える。怪談本は数あれど、やはりレジェンドの持ちネタと語りは味わい深い。完全に現代怪談とは別ジャンル、昭和平成怪談だと感じる。怪談話は恐怖を楽しむものであると同時に、当世の人々の息遣い、日常や行事の中の生きた文化や局地的な風習を知るのが楽しみでもある。今回は時代の空気が良かった。昭和初期からバブル期とその後、時間の変貌が興味深い。本作はまさにそんな楽しみが詰まった1冊。2022/08/26