内容説明
大切な人が消えていく。悲しみが通り過ぎたら、ひとりもいいものだと、思った。最後の無頼作家があなたを励ます一冊。
目次
第1章 過去を振りむいたところで(ひとりに慣れる;心配はいらない ほか)
第2章 苦しい日々もいつかは(雨の坂道で;まだ君は若い ほか)
第3章 ひとりもいいもの(夜が明けると;生きるということ ほか)
第4章 大切な人(一本の電話;乗り越えた先に ほか)
著者等紹介
伊集院静[イジュウインシズカ]
1950年山口県防府市生まれ。72年立教大学文学部卒業。81年短編小説『皐月』でデビュー。91年『乳房』で第12回吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で第107回直木賞、94年『機関車先生』で第7回柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で第36回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。16年紫綬褒章を受章。作詞家として『ギンギラギンにさりげなく』『愚か者』『春の旅人』などを手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
247
伊集院 静は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。大人の流儀シリーズも読み続けて、第十弾まで来ました。シリーズ累計206万部突破とのことです㊗ 今回は、バカ犬ノボ君&新型コロナウィルスの巻でした🐕 今後も、本シリーズを読み続けて行きます。2021/04/29
おしゃべりメガネ
130
まさにタイトルどおり「ひとりでたのしむ」スタイルをしっかりと書き綴ったエッセイです。コロナ禍において、人とのかかわりやふれあいが激減せざるを得ない昨今において、改めて'ひとり'でいるコトの重要性や必然性を説いてくれています。果たして'ひとり'でいるコト自体がそんなに不幸なコトなのか。環境に応じて、'ひとり'になるコトはそんなにもつまらないモノなのか。決して'ひとり'になるコトが不幸せではないコトを改めて考えさせてくれます。伊集院さんも大病を患い、年齢も年齢ながら、これからもますますお元気でいてもらいたい。2021/06/01
うわじまお
42
大人の流儀シリーズ、初読み。サブタイトルにひかれて手に取った。当該テーマは少し香る程度だが、伊集院さんの語り口、考え方、生き方がにじみ出るエッセイ集。なんだか自分の父親に言動がよく似ています。元気になれる一冊でした。2021/05/27
おせきはん
37
くも膜下出血から復帰した著者のシリーズ最新刊です。著者の復帰が喜ばしかった一方で、愛犬ノボが亡くなってしまったのは残念でしたが、これからも作品の中で素直なノボに会えるのを楽しみにしています。2021/03/19
Hiroshi Ohno
26
恥ずかしながら伊集院静初読み。天涯孤独の自分自身を正当化すべくタイトルに釣られて読んでみたが、その点では全くの期待外れであった。エッセイ自体の文体はさすが大御所、素晴らしい。だが内容は、ノボとの絡みを除けば頷ける部分も半分、そうでないものも半分。底辺の人間目線から見れば上層階級へのやっかみは拭えない。そう言えば、著者の小説は日経朝刊にも連載されているけど夕刊の「ワンダーランド急行」しか読んでいない。シリーズ物のようだが差し当たって他を読む必要性は感じない。黄斑変性症は同病相憐む、お大事に。 ☆☆☆★★2021/07/14