内容説明
市川真代は不倫関係にある上司の田宮と札幌に移り、新生活を始めた。ふたりを追う探偵が特急「北斗13号」の車内で刺殺体で発見される。夫を探しに札幌を訪れていた田宮の妻が殺害され、現場から逃げた真代を警察は連行した。一方、田宮の行方が掴めなくなる。狡猾な犯人が仕組んだ罠を十津川警部が見破る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
103
西村京太郎氏追悼の意を込めて読了。解説に拠れば、氏は人生は愛と友情と裏切りで成り立っているとよく揮毫していたという。本作中にもそれを亀井に語らせ、十津川警部が応じている。そんな西村京太郎旅情ミステリー。天文学的な数多の数があるが本作は初版88年の作品。描かれているものの全てがもう今や無き物・場所ばかりであるが、平易に簡潔に、その場所や列車を利用してトリックを組んで数多の作品を次々と編んでいく事は並大抵の事ではなかったであろう。とても懐かしく愉しく、いろいろ考えながら拝読させて頂いたのである。2022/04/04
たーくん
8
上司の課長・田宮と駆け落ちした真代(まさよ)の二人を追ってきた探偵が、札幌行きの特急「北斗13号」の車内で殺されているのを発見される。容疑者として指名手配された田宮と真代。さらに、田宮が失踪してしまう。事件に裏があると推理した十津川警部は、真犯人にたどり着けるのか?2021/09/18
星乃
3
公衆電話、カセットテープ時代の話なので、昔の刑事さんは捜査に時間と手間がかかって苦労されてたのだなあと。ミステリーだけど、ほのぼのとした懐かしさも感じました。今は監視カメラが普及してるので完全犯罪は難しいだろうし、西村さんの時代と違って近頃の作家さんはトリックを新たに編み出すのは大変なんじゃないかな。トリックよりもクリスティのように内面の闇に迫るような小説が生き残っていくのかも…等、色々と考えてしまいました。2021/08/28
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
3
2020年 6月11日 初版2020/07/24
川辺あきら
2
初めて西村京太郎サスペンスを読んでみたのだが終わり方にびっくりした。それにつきる。2022/08/09