内容説明
昭和五〇年代、結婚し長男も誕生して一家をかまえた漫画家つげ義春は、寡作ながらも「ねじ式」「紅い花」など評価の高い作品群が次々と文庫化され、人気を博す。生活上の安定こそ得たが、新作の執筆は思うように進まず、将来への不安、育児の苦労、妻の闘病と自身の心身の不調など人生の尽きぬ悩みに向き合う日々を、私小説さながら赤裸々に、真率かつユーモア漂う筆致で描いた日記文学の名篇。
目次
昭和五十年
昭和五十一年
昭和五十二年
昭和五十三年
昭和五十四年
昭和五十五年
著者等紹介
つげ義春[ツゲヨシハル]
1937・10・30~。但し生年月日は戸籍上のもの。実際は4月生まれ、日にち不詳。漫画家、東京生まれ。漫画家つげ忠男は実弟。1950年、小学校卒業後、兄の勤めるメッキ工場を皮切りに職場を転々とするうち、16歳のころより漫画家を志す。55年、『白面夜叉』でプロデビュー、怪奇ものや時代ものなどの貸本漫画作品で活躍するが、貸本業界が不景気になった後、65年から漫画雑誌「ガロ」に作品を発表するようになる。67年から68年にかけて、「ガロ」やその増刊を舞台に新機軸を切り開く作品群(「李さん一家」「紅い花」「ねじ式」など)を続々発表、70年ころ、「つげブーム」が到来する。作品を発表しない時期を経て、80年代季刊誌「COMICばく」に連作「無能の人」を発表するものの、87年「COMICばく」13号と14号に発表した「別離」を最後に漫画執筆から離れている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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