出版社内容情報
レディ・ヴィクトリアの料理人、中国人のリェンが所持している大皿。それは英国で絵付けされた伝統的な柳文様(ウィロー・パターン)の磁器(チャイナ)だった。
清国皇帝の庭師長だったリェンの父親が、どうして命を落としたのか。大皿は、その謎を解き明かす鍵になると思われるのだが。
レディに仕えるメイドのローズが、誕生日に贈られた鍵付きのノートに記したチーム・ヴィクトリアの活躍と事件の真相とは。
内容説明
レディ・ヴィクトリアの料理人、中国人のリェンが所持している大皿。それは英国で絵付けされた中国風の柳模様の磁器だった。清国皇帝の庭師長だったリェンの父親が、どうして命を落としたのか。大皿は、その謎を解き明かす鍵になると思われるのだが。レディに仕えるメイドのローズが、誕生日に贈られた鍵付きのノートに記したチーム・ヴィクトリアの活躍と事件の真相とは。
著者等紹介
篠田真由美[シノダマユミ]
1953年、東京都本郷生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。専攻は東洋文化。91年『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となり、翌年、東京創元社より刊行。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪紫
30
久々のシリーズで歳を重ねる奥様や使用人達。あれ、前巻のラストからの雰囲気と予告違わない?と思ってたらあとがきで言及。章立てだが実際は篠田さんが言ってるように柳模様の磁器の謎。ドッペルゲンガー。因縁の前妻一家との確執の雪解け?などの中編集(道理で副題が・・・)。話的には柳模様の磁器に関する謎と最終的な結末が篠田さんらしくて好き(後ノートと秘密の小部屋に関するくだり)。後あとがきはわりと次からの構想入ってるので要注意。次回が楽しみ。2020/02/20
Norico
19
シリーズ第5弾。ローズの妹登場!ですが、妹ちゃんの活躍がなくて残念。料理人のリェンさんの過去が絡んだ壺と皿、公爵夫人とバンシー、サロメと英国王家、と中編が3つ。次巻はシレーヌの秘密に迫れるのかな?モーリスの話も読みたいなぁ2020/06/02
よっしー
16
久しぶりに読んだからなのか…何となくしか覚えていないキャラ設定でした。マダムの元に集まっている個性派揃いの使用人達。各々が抱えている過去を少しでも知ることが出来たのは発見なのですが、今までの設定がうろ覚えだった事もあって、あまりのめり込めず…。何となくで読み終えてしまった感じです。2020/12/11
秋良
13
リェンの過去が明らかになる短編が良かった。清国人に借りを作りたくない英国の貴族に、夭逝した女性と死んだ父を思いやる見返りを求めるリェンさん。人間性は身分や出自と関係ないことがよく分かる、というかクソみたいな貴族が多い。ただ大英帝国の影の部分を描くには尺が足りないシリーズだった気がする。最後は切り裂きジャックとシレーヌの因縁を仄めかして終了。投げっぱなしのジャンプ打ち切り漫画かよー!2022/04/10
リディア
11
今回もこの時代の裏の事など興味深いです。不穏な終り方でしたが、前巻で5巻で終わりとあったような。そしてあとがきからあるように、終わりなのでしょうか?別の形で…となるのかな?最後のシレーヌが…ここで終わったら中途半端過ぎです。魅力的な「レディヴィクトリアと仲間達」の話をもっと読みいです。2020/06/20