出版社内容情報
木元 哉多[キモト カナタ]
著・文・その他
内容説明
私には誰にも言えない秘密がある。私の母は―殺人を犯した。過去を消しデザイナー業と子育てを両立する律子の前に、母に金を貸したという男と、縁を切ったはずの母が現れる。築いた地位と娘との日常を壊されてしまう―恐れた彼女は自宅で母を殴り倒してしまい、さらに数日後律子は刺殺された。誰が私を殺したの?蘇りをかけた閻魔堂沙羅との推理ゲーム初の長編小説!
著者等紹介
木元哉多[キモトカナタ]
埼玉県出身。『閻魔堂沙羅の推理奇譚』で第55回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
47
母が殺人犯という過去を消しデザイナー業と子育てを両立する律子。そんな彼女の前に母に金を貸したという男と縁を切ったはずの母が現れ、築いた地位と娘との日常を脅かされるようになってゆく第六弾。今回は連作短編形式ではなくひとつのエピソードを掘り下げてゆく展開で、母親に人生を振り回され仕事でも悩みは尽きなくて、娘に頭を悩ませる律子さんのままならなさは、追い詰められ余裕がなくなっていくと余計に厳しいですね。さすがに何もなかったことにはできなかったようですけど、そんな彼女がやりなおせる未来があったらいいなと思えました。2019/11/15
nemuro
46
どこからでも読める〈閻魔堂沙羅〉シリーズの第6弾。短編3話収録が通常のところ今回は「新山律子 41歳 デザイナー 死因・刺殺」1話のみ。初の長編小説である。その結果、なかなか沙羅の出番はなく、いったいいつになったら登場するのかと半分切れ気味な思いのまま気が付けば中盤。まんまとしてやられた。「死者復活・謎解き推理ゲーム」参加に際しいつも沙羅が言う「謎を解くために必要な情報は出そろっています」は読者への呼びかけでもあって、たしかに謎解きの条件は同じ。随所に布石が打たれ、制限時間10分を一緒に楽しませてくれる。2022/01/05
さばかん
44
6冊目にして初の長編。 やはり長編だけあって殺されるまでのバックグラウンドが長い。長いだけあって濃厚。そして相変わらず沙羅の形容がくどい。 親の心子知らず、子の心親知らず。が、テーマの今作品。親子間って言うのは本当に難しい。美久には幸せになって欲しいですね。2019/11/30
一華
40
シリーズ六作目にして初の長編…長編なだけあって主人公・律子の過去と現在が丁寧に描かれ、感情移入させられた。子に対する想いは少し身につまされる感が……しかし、毒親の町子にあてられてからの沙羅親子の関係性はいいね。微笑ましかった。長編もなかなかよかったけど、やはりいつもの短編の緊張感とスピード感が好きかな〜沙羅がいてこその作品。一度だけの登場は寂しい…2020/01/25
坂城 弥生
39
シリーズ初の長編。律子に降りかかるこれでもかという災いの数々…でも律子自身にも非があったのか…2023/04/16
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- 和書
- 脳はこの1冊で鍛えなさい