出版社内容情報
作家としての原点を映し出す、初期傑作散文集。
内容説明
フランスで長らく経度の基準とされてきた、パリ子午線。敬愛する詩人ジャック・レダの文章に導かれて、その痕跡をたどりながら、「私」は街をさまよい歩く。パリの郊外が抱え込む闇を抉り出したセリーヌやロマン・ノワールの書き手たちへの眼差し。断章で鮮やかに綴るエルヴェ・ギベールの肖像…。著者の作家としての原点を映し出す、初期傑作散文集。
目次
1(子午線を求めて―ジャック・レダに)
2(いちばん低い雲;象を説得すること;アンボワーズの春;美しい母の発見;距離について;人恋しさについて;変名について;忘却の河)
3(セリーヌとロマン・ノワールのための序章―『夜の果てへの旅』と郊外;コンクリートの氷野―ロマン・ノワールと郊外;ブゾンとラ・クルヌーヴのはざまで―セリーヌと郊外)
4(長いあいだ、私は寝相が悪かった;ジャン・プレヴォーのために;忘れられた軽騎兵;カメレオンになろうとしているのに、世界はたえず私から色を奪っていく;内なる港の光景;空虚の輪郭;そして誰もいなくなった;ぼくの叔父さん)
5(下降する命の予感―エルヴェ・ギベールをめぐる断章)
著者等紹介
堀江敏幸[ホリエトシユキ]
1964・1・3~。作家。岐阜県生まれ。1999年『おぱらばん』で三島由紀夫賞、2001年「熊の敷石」で芥川龍之介賞、2003年「スタンス・ドット」で川端康成文学賞、2004年同作収録の『雪沼とその周辺』で谷崎潤一郎賞、木山捷平文学賞、2006年『河岸忘日抄』、2010年『正弦曲線』で読売文学賞、2012年『なずな』で伊藤整文学賞、2016年『その姿の消し方』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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