出版社内容情報
東野 圭吾[ヒガシノ ケイゴ]
著・文・その他
内容説明
死んだ人のことなんか知らない。あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない。
1 ~ 3件/全3件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
1118
東野 圭吾は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、加賀シリーズのスピンオフ的作品、松宮刑事が主役の家族感動物語でした。東野 圭吾クオリティです。昔だったら『赤いシリーズ』でドラマ化でしょうか。2019/07/16
パトラッシュ
982
震災で子供を失った夫婦。思いがけぬ父の秘密を知った娘。幸福に暮らしていた事実婚の男と女。事情を抱えながら異なる場所で生きてきた面々が、ある殺人事件をきっかけに松宮刑事をハブとして思わぬ絆が生まれ、絡まっていく。熟練の筆さばきと巧妙なストーリー展開は見事だし、安心して読める一級のエンタメだ。しかし一方で「売れる小説を継続して書く」東野さんのプロ意識が明確に感じ取れるため、予定調和の結末が予測できてしまう。売れていない頃の作品にあった結末のどんでん返しや人の心のいびつさ、苦さなどを求めるのは贅沢なのだろうか。2019/08/19
うっちー
922
さすが東野圭吾氏。動機も納得感あり、それぞれの家族の絆が描かれていました。この世に生を受ける奇跡も実感しました2019/07/30
bunmei
919
『祈りの幕が下りるとき』で加賀恭一郎シリーズは、完結したと思っていたのに、ここに来て、松宮刑事を主人公として、スピンオフ的に新たに始動。今回の女性殺人事件が、松宮の出生に纏わる話と絡みながら、単なる殺人事件としてではなく、事件の背景にある人間ドラマとしての切なさや哀愁を漂わせ、最後には感動の中で幕引きをする展開は、さすが東野作品。物語の所々に登場する加賀の存在も、ファンとしては嬉しい限りです。本作のテーマはやはり「家族」なのでしょうか。そして、キーワードは「巡り会い」と「長い糸」という言葉かな・・・。 2019/07/18
ウッディ
902
カフェ女主人の殺人事件を捜査する松宮脩平は、マークしていた男性顧客と元夫に共通点があることを突き止める。加賀恭一郎の従弟脩平が活躍する今回の物語は、中越地震で子供を失い、不妊治療の末に授かった娘にまつわる秘密、そして自身の父親の事など、出生の秘密が鍵になって、ストーリーが展開する。犯人はあっさりと捕まるが、萌奈を見つめる弥生、脩平とキャッチボールをした時のボールを後世大切にしていた父、いずれもその温かい眼差しに隠された秘密に胸が熱くなり、秘密が明らかにされることで萌奈と脩平は希望を持てたのだと思えました。2020/02/17
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