出版社内容情報
仏像はどこから見たらいいの? 何でできているの? どんな人がつくったの?……仏像研究の第一人者がやさしく教える仏像のみかた。
内容説明
仏像の顔は日本人?目がキラキラ光るのはなぜ?仏像を横からみると何がわかるの?仏像の中には何がはいっているの?―すべての疑問にミズノ先生がこたえます。
目次
序章 仏像って、どうみたらいいの?
1 まずは仏像の顔からみる
2 少し離れて仏像の全体をみる
3 もっと離れて仏像のまわりもみる
4 仏像がどうやってつくられたかを知る
5 仏像の中をのぞいてみる
6 仏像をつくった人たちについて知る
著者等紹介
水野敬三郎[ミズノケイザブロウ]
1932年東京生まれ。東京芸術大学名誉教授、新潟県立近代美術館名誉館長、半蔵門ミュージアム館長。東京大学教養学部卒業。同大学大学院人文科学研究科美術史に学ぶ。東京国立博物館学芸部美術課勤務、東京芸術大学美術学部教授を経て名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あーびん
29
仏像の見方についての対話式講義といった本なのだが、イラストや写真が少なく専門的な内容になっているためある程度知識のある中級者向け。仏像の耳のかたちに作者の個性が現れるというのは今回初めて知った。快慶はつくった仏像に他の人が自分の名前を書いてくれないと自分で書いちゃうとか(笑)仏像の歴史や時代背景、製作者側の視点を交えて仏像観賞のポイントをわかりやすく、より深い理解に誘ってくれる一冊。2020/03/23
trazom
26
「仏像」に関する本の多くは、仏像の仏教的な位置づけばかりに紙幅を割き、本来の「造形芸術としての仏像」の実態に迫っていないように思う。その点、この本は見事に即物的。材料、造形(顔、目鼻耳の形)、製作方法などを細かに解説することに終始する。artという言葉の本来の意味は「技術」である。音楽にせよ美術にせよ、深い芸術的感興を持つには、まず、その芸術を成立ならしめている技術についてのきちんとした理解が必要である。その意味で、曖昧で情緒的な記述で誤魔化す解説本の対極にあるこの本のアプローチには、深い敬意を覚える。2019/04/19
ryohjin
15
以前読んだ貴田正子さんの『深大寺の白鳳仏』に登場した水野敬三郎先生が、質問にこたえる形で仏像の見方について丁寧に語ってくれています。仏像の顔や形、作られ方、仏師についてなど、積み重ねられた知見によりきっちりと説明されており、仏像についての客観的な知識を学ぶことができました。そしてインド、中国を経て伝わってきた歴史と、仏教の奥深さをあらためて感じました。仏像を機会を見つけては、見てきたのですが、もっぱら情緒的になにかを感じとるばかりでしたが、知識も得て、もう少し見方を広げていくことができそうです。2023/12/07
totuboy
5
こんなところに注目するといいのか、ということがよくわかって面白い。内容はややマニアックなので、中級者以上のほうが楽しめるかもしれません。2019/05/01
skr-shower
5
対談形式で仏像の解説。質問者の問いが、聞いてみたかった事もありふむふむという感じ。仏像の展覧会も楽しみになる。2019/05/01