講談社選書メチエ<br> 大正=歴史の踊り場とは何か―現代の起点を探る

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講談社選書メチエ
大正=歴史の踊り場とは何か―現代の起点を探る

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065116395
  • NDC分類 210.69
  • Cコード C0321

出版社内容情報

震災と大戦、普選法や治安維持法にモボ・モガ・サラリーマンという都市の民。社会や暮らし方に現代の原型が生まれた大正時代とは。1910年代?1920年代に現れた大きな転換期「大正」。その元号と重なるように日本・世界が動き出した。
第一次世界大戦と大恐慌によって世界の各地域が同期化する一方、同じうねりに巻き込まれつつ日本では関東大震災が「足下」を崩壊させる。
都市化の進行や人々の意識の変化は、明治に始まったいわば「官製の近代化」とは質の違う近代を歩み始めたのではないか。民に焦点を合わせることで、そこに孕まれていたいろんな可能性が見えてくるのではないか。
「震災」「民生」「学区」「趣味」「娯楽」「サラリーマン」「職業婦人」「専業主婦」「地方(ぢかた)」「自由」など、この時代の言葉に着目、その発生や流行の社会状況を立ち上がらせながら、現代の社会や暮らし方の起点となった時代を読み解く。


序――踊り場の時代に可能性を問う
第一部 現代の起点としての「大正」
学区――コモンセンスの成り立つ場所
民生――生存権・生活権への出発
震災――言葉の崩壊から新しい意識へ
趣味・娯楽――民衆文化再編成への胎動
第二部 踊り場としての「大正」
サラリーマン・職業婦人・専業主婦の登場
校歌――替え歌の文化が結ぶ共同体
民衆と詩――文語詩から口語詩への移行
地方学――「地方(ぢかた)」と「地方(ちほう)」そして「郷土」への眼差し

鷲田 清一[ワシダ キヨカズ]
著・文・その他

佐々木 幹郎[ササキ ミキロウ]
著・文・その他

山室 信一[ヤマムロ シンイチ]
著・文・その他

渡辺 裕[ワタナベ ヒロシ]
著・文・その他

内容説明

一九一〇年代~一九二〇年代に現れた大きな転換期。「大正」という元号と重なるように日本・世界が動き出した。第一次世界大戦と大恐慌によって世界の各地域が同期化し、それに巻き込まれつつ日本では、関東大震災が「足下」を崩壊させる。明治に始まった近代化は、この大正期にその質と方向を変え、いろいろな可能性を孕みながら現代への起点となったのではないか。時代の言葉に着目、社会や暮らしの原型と未発の可能性を読む。

目次

第1部 現代の起点としての「大正」(学区―コモンの成り立つ場所;民生―生存権・生活権への出発;震災―言葉の崩壊から新しい意識へ;趣味・娯楽―民衆文化再編成への胎動)
第2部 踊り場としての「大正」(サラリーマン・職業婦人・専業主婦の登場;校歌―替え歌の文化が結ぶ共同体;民衆と詩―文語詩から口語詩への移行;地方学―「地方」と「地方」そして「郷土」への眼差し)

著者等紹介

鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年生まれ。京都市立芸術大学学長。せんだいメディアテーク館長。哲学者。臨床哲学を探求する

佐々木幹郎[ササキミキロウ]
1947年生まれ。詩人。中原中也研究の第一人者。詩と音楽のコラボレーション、オペラの脚本も手がける

山室信一[ヤマムロシンイチ]
1951年生まれ。2015年まで京都大学人文科学研究所所長を務め、現在は名誉教授。近代法政思想連鎖史研究者

渡辺裕[ワタナベヒロシ]
1953年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は美学芸術学、文化資源学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

12
文化的な側面から何かと今と比べられる大正について論じた本。ラッシュアワーや職業婦人、専業主婦等、当時も今と悩みはあまり変わらない模様。関東大震災について「文明のおごり」という面からショックを受ける文化人たちを尻目に「妻子のためには火の勢いが少しでも遅く弱いようにと思うが、一方で『焼けろ焼けろみんな焼けちまえ」と思った」という文章を普通に発表しちまう谷崎、あんたさすがだよ…。前段の取って付けたような妻子への心配が更にえげつねえ。こういう文章を知識人が発表することが許されてたという面が今との違いかなあ。2018/08/05

gorgeanalogue

10
『美は乱調にあり』が時代についてほぼ書かれていない、という気がしたので、手にとった。さまざまに「現代の起点」が語られるが、論文の水準にかなりばらつきあり。これは論者の構想力の問題であるとともに、編集の問題だろう。渡辺裕「趣味・娯楽」が面白くない。佐々木幹郎「民衆と詩」、畔上直樹「鎮守の森」は面白いが、徳丸吉彦「ミュージックスに託す夢」は大正について一切触れていない。五十殿利治「観衆」は面白いが、大正新興芸術についてもう少しページを割くべきだろう。2023/11/25

ポレ

10
サントリー文化財団のプロジェクト「可能性としての『日本』」の成果をまとめたらしい。率直に言って「可能性としての『日本』」という、もったいぶったプロジェクト名がまず鼻につく(笑)1900年~1930年代を軸にして、著者の研究成果を紹介しているんだが、まあ、まとまりがない。民衆詩派を完膚なきまでに批判する北原白秋とか、応援歌チャイナメ節のルーツとか、おもしろい話もあるのに、これでは埋もれてしまってもったいない。2018/07/01

yutaro13

8
鷲田清一編著ということで手にとってみたが、全体的に散漫な印象。興味を持って読めたのは、サラリーマンの誕生と関東大震災への知識人の反応のあたり。「私は、かの大震災の折、自分が助かつたと思つた刹那横浜にある妻子の安否を気遣つたけれども、殆ど同じ瞬間に「しめた、これで東京がよくなるぞ」と云う歓喜が湧いて来るのをら如何ともし難かつたのである。(谷崎潤一郎)」2018/09/07

わんにゃん

5
「歴史を構成するのは、実際におこなわれたことと、そこで選択されなかったけれども、他の可能性として現実に考慮され、語られたことだけである」。序文とあとがきと詩壇の解説結構良かったな。2021/05/20

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