出版社内容情報
人間を憎むロボット”青騎士”が、ロボットだけの世界を作ろうとアトムの前に姿をあらわす! 急速に、人間とロボットの確執が深まるなか、アトムの家族にまで危険がおよぶ。人間とロボットとの間で苦悩するアトムは、どちらに味方するのか――!?(「青騎士の巻」より) <収録作品>青騎士の巻/アトム復活の巻/メラニン一族の巻/ミーバの巻 <手塚治虫漫画全集収録巻数>『青騎士の巻』『アトム復活の巻』 MT235『鉄腕アトム』15巻収録/『メラニン一族の巻』『ミーバの巻』 MT236『鉄腕アトム』16巻収録 <初出掲載>『青騎士の巻』 昭和40年10月号~昭和41年3月号 「少年」連載/『アトム復活の巻』 昭和41年3月号~5月号 「少年」連載/『メラニン一族の巻』 昭和41年5月号~8月号 「少年」連載/『ミーバの巻』(原題「四次元の少年の巻」) 昭和41年9月号~12月号 「少年」連載
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tt23836148
5
「昭和四四一ニ年ごろ学園紛争なんかの影響でマンガの題材もだんだんすさんできて-」「それで-アトムはあまりにも正義の味方で明るく楽天的すぎると-」「それはアメリカ風民主主義への反発でもあったし日本の政治や社会への失望でもありました」鉄腕アトムとは時代の流れに影響される人間の鏡のようなロボットであることがこの事からわかるが、原型は正義の存在であることが分かる。石ノ森テーゼとはそこが違うかな?2025/06/23
ふろんた2.0
3
★★★2018/09/20
ホームズ
3
「青騎士の巻」から始まるこの本の内容は重く残酷ですね。子供向けの漫画の域を超えて手塚治虫の苦悩が詰まったような内容ですね。2010/02/06
わさわさ
0
青騎士からアトム復活〜ミーバまでの流れが天馬博士が好きな自分にとってはすごく強く残る。アトムを作って売って、また取り返そうとして。傲慢で自分勝手なのに、どうしても憎めないキャラクター。大好きです。2015/09/16
shinsei1229
0
過去に何度も人間から裏切られ、それでもアトムは人のために立ち上がってきた。その彼が、人間から虐待を受ける自分の家族を目の前に、「僕はどうしたらいいんですか!」と天に向かって叫ぶシーンは、何時までたっても反省をしない人間に対する作者の悲鳴に聞こえます。2010/01/12