講談社タイガ<br> 蓮見律子の推理交響楽 比翼のバルカローレ

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講談社タイガ
蓮見律子の推理交響楽 比翼のバルカローレ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062940832
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

将来何者かになる幻想だけを抱きながら何者にもなれず、大学を留年しながらブログやアフィリエイトで小銭を稼ぐ生活を送っていた葉山理久央。ある日突然、天才作曲家蓮見律子の前に引きずり出された葉山は、律子から新曲の作詞を依頼される。彼女にはない「詩情」を葉山の文章から読み取ったそうだ。作詞家として雇われたはずが破天荒な律子のお世話係のようなもので、葉山は早々に仕事を辞退しようとしていた。しかし、若き音楽家本城湊人との出逢いが葉山の惰性な人生を激変させる。左手のための旋律の秘密、そして殺人事件。真実を隠す奇しき交響楽が奏でられるとき、蓮見律子の推理が冴える。

内容説明

大学を留年し、ブログで小銭を稼ぎ引きこもり生活を送る葉山理久央。天才作曲家・蓮見律子の前に引きずり出された葉山は作詞を依頼される。彼女に紡げない「詩情」を彼の文章から読み取ったという。迷いながら引き受けるもある日、若き演奏家の本城湊人と知り合い、名門音楽一家を巡る奇妙な事件に遭遇する。謎は聞こえるが真実は見えないと豪語する律子の調査に巻き込まれるが。

著者等紹介

杉井光[スギイヒカル]
『火目の巫女』で第12回電撃小説大賞銀賞を受賞しデビュー。小説家、漫画原作者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

46
ブログで小銭稼ぎをする引きこもり留年生が、あることをきっかけに天才作曲家・蓮見律子と出会い作詞の依頼をされる音楽ミステリー。素晴らしい。軽妙な掛け合い、安定のミステリー、切なくも美しい結末、そして芸術的なまでに繊細な詩情。今作は杉井光という作家の巧みさが如何なく発揮された1冊ですね。音楽と共に物語に出て来る人物達の感情、想いも流れてくる。個性豊かな登場人物たちもいい味を出していて、読み易くそれでいて読み応えも十二分にある素晴らしい内容になっていたと思う。この余韻がたまらなく好きだな。次巻も出たら読みたい。2017/09/03

よっち

43
大学を留年しネット小銭を稼ぐ生活を送る葉山理久央が、新曲の作詞を依頼してきた破天荒な天才作曲家・蓮見律子と出会い、いろいろと巻き込まれてゆく音楽ミステリ。気まぐれな律子に振り回される葉山が大学の授業で出会った美沙、そして弟で若き音楽家本城湊人との邂逅。複雑な関係の姉弟との交流からの予想もしなかった急展開は物語の雰囲気をガラリと変えて、探偵役として律子が葉山と解き明かしてみせた謎と事件の真相、ほろ苦く切ないだけでは終わらない結末には著者さんらしさがよく出ていると思いました。シリーズ化を是非期待したいですね。2017/08/21

ヱロ本Gメン

30
傑作。推理物ではあるがこれは『詩」の物語だ。日本語の詩や詩人への自虐と韜晦。それは物語人物達そのものでもある。語られなかった詩、綴られることのなかった詩、聴こえなかった詩。そして日本語。結局主人公の書いた詞はどのようなものであり、蓮見律子の曲と編曲はどのような形になったのか?これは是非シリーズ第2巻が読みたいね。サブキャラ達もしっかりした存在感があって物語の色合いを豊かにしている。何と無く森博嗣の読後感に似ていて心地いい。素晴らしかった。また冬に読み返そう。2017/09/03

さばかん

26
なんだかんだで今作で初対面の杉井光。     読みやすくて面白かった。     既視感ありありなキャラクター造形だけど、まぁそこはご愛嬌。面白いんだから問題ない。     シリーズ化してくれるとなお嬉しい。      って思ったけどそういえば生徒会探偵キリカ読んでましたわ。途中でやめちゃったから存在感が薄かったけど。    このシリーズなら追える気がする。2017/10/28

マッちゃま

22
レーベル買い、タイトル買い、あらすじから予見したキャラ買い…それが僕の本書を購入した理由。ここんとこタイガから発売されるミステリ色の作品にハマっていること。なんとなくタイトルからメフィスト賞チックなイメージを持ってしまったこと。キャラ的にもストーリー上の役割がハッキリしている様に思えたこと。敢えて言うならばカバーイラストを煽情的にしても良かったのではないかとも思いましたがレーベル的には今がベストなのかもです。登場人物が少ない分だけ各々の身上と心情が描かれ、その事が見事にラストに結び付けられておりました。2017/10/21

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