出版社内容情報
猟奇的殺人を重ねる異常犯罪者の心の軌跡をたどりながら、想像力の欠如した現代人の病巣を抉る衝撃のホラー! 叙述ミステリの極致!永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。叙述ミステリの極致!
殺戮にいたる病
参考文献
文庫新装版 あとがき
解説 笠井 潔
我孫子 武丸[アビコ タケマル]
著・文・その他
内容説明
東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるシリアルキラーが出現した。くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇、平凡な中流家庭の孕む病理を鮮烈無比に抉る問題作!衝撃のミステリが新装版として再降臨!
著者等紹介
我孫子武丸[アビコタケマル]
1962年兵庫県西宮市生まれ。京都大学文学部哲学科中退。’89年講談社ノベルス『8の殺人』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
613
先日読んだ『修羅の家』に続いて、著者の未読の最高傑作(代表作)?らしい本作を読みました。期待して読んだので、どれだけエログロが凄いのかと思いきや、意外と静かな狂気、スマートな叙述ミステリでした。但し、30年近く前に書かれたミステリなので、監視カメラの多い現代では成立しないと思います。【読メエロ部】2020/07/20
夢追人009
515
我孫子武丸さんの第3作で騙しのテクニックが冴え渡る名人芸のサイコサスペンスの傑作でクリスティー女史のあの有名な世界的名作に比肩する巧緻な一冊ですね。私はラストの真相が気になって仕方なくなり久々に夢中で一気読みしましたよ。本書はラスト2頁まで五里霧中で、あまりにも意外な結末に誰もが呆然自失となるに違いないミステリーの技巧の極致の作品ですよ。唯、猟奇殺人の犯行シーンが具体的でかなりえげつないグロテスクな描写ですので特に女性の方は相当に覚悟して読む必要があると忠告します。私も警戒しましたが完全にやられましたね。2023/02/02
いなとも
237
三人の視点で物語は進んでいく。終盤の緊迫感は凄い。「あれ?じゃあ犯人は誰・・・?」そして最後は唖然。読み返してみれば変な描写があることはあるけど結末を知らなければまずスルーしちゃうでしょ。この本はグロテスクな表現が苦手な方にはお勧めできません😅2022/12/15
いなばさくら
234
長編ミステリ。元々1993年に出版された本の、文庫化のさらに新装版みたい。初読み作家さんやけど、ご本人があとがきに書かれているように、この作品だけが圧倒的に売れているそうです。確かに長く読まれるだけのクオリティはありますね。完全にミスリードされました。再読必須!ただしグロテスクな表現頻発なので、苦手な人は覚悟して取りかかるべきですね。2021/01/24
hit4papa
200
シリアルキラーもののミステリです。女性の死の瞬間に性的な興奮を感じ、連続殺人を犯す男。犠牲者となった女性に慕われていた元刑事。殺人鬼の母親と思しき女性。彼らそれぞれの独白で物語が進みます。微に入り細を穿つ殺人描写に嫌悪感を覚えます。女性の一部を持ち帰り、性的興奮を持続させんとする男という設定は、途中で脱落する読者がいるでしょう。すんなり犯人に行き着き少々脱力しますが、何と最後の一行でどんでん返し!。伏線があちらこちら、ミスリードの仕掛けもありグロテスクと投げ出さなければ、サプライズは堪能できるでしょう。2023/08/15
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