講談社文庫
虚構推理

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  • サイズ 文庫判/ページ数 395p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062932400
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「驚きを通り越し」太田忠司(作家)「息もつかせぬ」平坂読(作家)まさに「破格」辻真先(作家)―第12回本格ミステリ大賞受賞作

<第12回本格ミステリ大賞受賞作!>
 深夜、鉄骨を振るい人を襲う亡霊「鋼人七瀬」。それは単なる都市伝説か、本物の亡霊か? 怪異たちに知恵を与える巫女となった美少女、岩永琴子が立ち向かう。人の想像力が生んだ恐るべき妖怪を退治するため琴子が仕掛けたのは、虚構をもって虚構を制する荒業。琴子の空前絶後な推理は果たして成功するか?

終始ゾクゾクしっぱなし……息もつかせぬ物語とはまさにこのことだと思います。意外な展開、予想外な事実、桁外れな人物、奇妙な現実、異様な虚構、奇想天外な“戦い”――。絶妙に狙い澄まして放たれる数々の“驚き”の奔流に溺れそうになりました。
―作家・平坂読(『僕は友達が少ない』)

「本格」の今後が有する可能性を大きく押しひろげた一作。(作家・氷川透)
ただただ作者の才能に嫉妬するばかり。(作家・黒田研二)
おおおお前を倒すのはこの俺だ!(作家・汀こるもの)
内奥に錨を下ろした論理、奇矯でありながらつらぬかれたロジック。破格のミステリ。(作家・辻真先)
辻褄の合った論理こそ、時には真実から最も遠ざかるものではないか。(書評家・千街晶之)
驚きを通り越して爽やかな敗北感さえ抱かされた。(作家・太田忠司)
「真相」の意味について刺激的な考察を展開。(作家・大山誠一郎)
「本格ミステリのロジック」の持つ魅力と危うさを純粋培養したような小説。(作家・光原百合)

〔コミカライズ版も人気沸騰中!〕

【著者紹介】
(しろだいら・きょう)
奈良県出身。1998年、第8回鮎川哲也賞最終候補作『名探偵に薔薇を』にてデビュー。その後、「月刊少年ガンガン」にて『スパイラル 推理の絆』『スパイラル ・アライブ』(作画・水野英多)『ヴァンパイア十字界』(作画:木村有里)『絶園のテンペスト』(構成:左有秀、作画:彩崎廉)の漫画原作を手がける。『絶園のテンペスト』はアニメ化された。自身の執筆による『小説スパイラル 推理の絆』(全4巻)も刊行。2012年、『虚構推理 鋼人七瀬』で第12回本格ミステリ大賞受賞。現在は少年マガジンRにて『虚構推理』(漫画・片瀬茶柴)、「月刊少年ガンガン」にて『天賀井さんは案外ふつう』(作画・水野英多)を連載中。2016年1月には講談社タイガより『雨の日も神様と相撲を』刊行予定。新世代ミステリの旗手。

内容説明

深夜、鉄骨を振るい人を襲う亡霊「鋼人七瀬」。それは単なる都市伝説か、本物の亡霊か?怪異たちに知恵を与える巫女となった美少女、岩永琴子が立ち向かう。人の想像力が生んだ恐るべき妖怪を退治するため琴子が仕掛けたのは、虚構をもって虚構を制する荒業。琴子の空前絶後な推理は果たして成功するか?

著者等紹介

城平京[シロダイラキョウ]
奈良県出身。1998年、第8回鮎川哲也賞最終候補作『名探偵に薔薇を』にてデビュー。その後、「月刊少年ガンガン」にて『スパイラル~推理の絆~』『スパイラル・アライヴ』(ともに作画:水野英多)、『ヴァンパイア十字界』(作画:木村有里)、『絶園のテンペスト』(構成:左有秀、作画:彩崎廉)の漫画原作を手がける。2012年、『虚構推理 鋼人七瀬』で第12回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

374
本格ミステリが飽和しきった果てに産まれた亜種の中でも、かなり極端なかたちのもの。平凡なロジックに、斬新な設定をくっつけて、どちらかというと、ミステリというよりは『ジョジョの奇妙な冒険』に見られるような異能頭脳戦に近い様相。最初からそういうものだと理解した上で読めば楽しいは楽しい。ただ、キャラ設定など、過去漫画の焼き直しに感じることが多く、ミステリという枠組みを外せば外すほど、実は目新しさが失われていくような気もする。シリーズ化してこそ活きる面も多いと思うのだが、続編はあるのだろうか。2018/02/17

sin

107
虚構で成り立つ物語が、虚構を物語る事によって解体されていく物語である。妖怪の仲裁役を担わされた少女と、代々伝わる悪習によって不死と予言を担わされた青年が不自然に創られた都市伝説に挑む!都市伝説のバックボーンを固める設定が、余りに理詰めに組み立てられていて自分には物語の為の物語に過ぎないと云うチープ感は否めないが、中間子という素粒子やブラックホール等理論的に予測されたものが、やがて現実に観測されたように人の思考も可能性の限界を超えうるなら現実へと繋がるかも知れない。2020/02/04

Aya Murakami

99
平成ベストミステリーズ 妖怪…というより都市伝説っぽい鋼人さん。妄想を吸収してパワーアップするさまは民間伝承の言霊を連想します。「遊び半分でこっくりさんなんてやるな」なんて子どもに対する戒めがありますが、この作品読む限り必ずしも化け物さんが寄ってくるというのが怖いわけではなさそうです。化け物さんを作ってしまうのが真の恐怖なわけで…(汗)2019/10/15

aquamarine

86
人ではないもの。その存在を信じるか信じないか。深夜鉄骨を振るい人を襲う「鋼人七瀬」。それはいったいなにものなのか。人と人でないものの間にたつ岩永琴子が虚構と対峙する…。まずこれが第12回本格ミステリ大賞受賞作であり、同時受賞が「開かせていただき光栄です」であることに驚きます。ジャンルがまるで違う感じですが、やっぱり本格ミステリのロジックを駆使したストーリーであることには違いないです。でも、そんなことはどうでもよくなっちゃうくらい面白かった。キャラクター造形もなかなかで、続きを読むのが楽しみです。2019/12/31

眠る山猫屋

80
う~ん。興味深い。あやかしたちの相談役を引き受けた少女・岩永琴子と、二体の妖怪の肉を喰い、その力を得た青年・九郎。唐突感はあるがそれも計算の内か?テンポ良く進む物語は、街を脅かす〝鋼人七瀬〟を退治する為に突き進むだけだが、片目片足を提供した琴子、妖怪にすら忌み嫌われる九郎、そんな九郎を受け入れられなかったかつての恋人サキなど登場人物の魅力を掘り下げる要素も深い(まだこの巻ではそれほど語られてはいない)。会話もハッチャケていて楽しいし。鋼人七瀬を四段構えの〝虚構〟で打ち消していく様もまた、読み応えあり。2020/01/28

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