出版社内容情報
過去と未来を越え、光と闇を越え、それぞれの人生が熱く交差する。紫苑とネズミの知られざる貌に迫る、待望の一冊!西ブロックに稀な、春の日のような穏やかな一日。NO.6崩壊後にNO.6に留まった紫苑。風のようにさすらうネズミ。そして、紫苑の父の秘密―。惜しまれつつ完結した物語に、さらなる命を与え、それぞれの生の一瞬を、鮮やかに切り取る。
イヌカシの日々
過去からの歌
紫苑の日々
ネズミの日々
あさの あつこ[アサノ アツコ]
著・文・その他
内容説明
“NO.6”が崩壊してネズミは去り、紫苑は留まった。紫苑は再建委員会のメンバーとして、国家の激変を目の当たりにする。何があっても変わらないでくれと、紫苑に哀願して旅にでたネズミの真意とは何だったのか?遙か遠くの荒野からネズミの心は紫苑に寄り添う。瓦解した世界のその後を描く、真の最終章。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』で第35回野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、『バッテリー』全6巻(以上、教育画劇・角川文庫)で第54回小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花ママ
55
14年ぶりに刊行される『No.6 再会』を読む前に、かなり忘れかけているNo.6を振り返るために読みました。西ブロックが崩壊後紫苑は残り、ねずみはまたさすらう旅へと。懐かしい面々が登場して、あ〜そうだったと次々思い出せるのが不思議。ねずみは再び戻って来ることを約束。紫苑はNo.6の再建に尽力する。ここでは、これまで作中あまり描かれなかった(と思うけれど)紫苑の父親にねずみが遭遇するという場面も。やはりねずみはクールでかっこよかった。紫苑が再会を待ち焦がれているのもわかるなぁ。2025/04/10
た〜
36
まさか(?)の続編。帯には「最終話」と謳っているけれど、新たな物語への序章っぽい内容。2015/11/21
coco夏ko10角
33
本編では出てこなかった人も登場したり。紫苑がなんだか心配だなぁ。読む前に思ってた「本編のその後」とは違った、このさらに「その後」が見てみたい。2016/09/23
ありす
30
都市の再生がメインの話かと思ったが違った。でも読んで思うのは良い裏切り。本編で描かれなかったネズミやイヌカシの過去を織り混ぜながら現在を行く。優しく良い青年として描かれているのに、何故か紫苑が恐く感じるのは気のせいか。『生きるのが至難の世界で生き続けて勝つ』『覚悟を伴わない言葉』『結末がどうなるか先例があるのに、なぜ同じ道を行くのか』心に刺さる科白(せりふ)が散りばめられていた。作者あとがきで続編を匂わせていたが、その後を知りたいような知りたくないような、そんな気持ちが残った。2018/06/01
蒼雨
26
久々の読書に大好きなシリーズを‼︎紫苑は変わっちゃうのかなってちょっと思うところが……ネズミと紫苑の今後、すごく気になります。ネズミは戻るのか、戻らないのか。「過去は往々にして邪魔になる。いつまでも振り向いていては、前に進めない」NO.6はほんと心にズキズキ刺さる言葉がたくさんあります。いろいろ考えさせられたり。2015/12/08