講談社学術文庫<br> 興亡の世界史 大清帝国と中華の混迷

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講談社学術文庫
興亡の世界史 大清帝国と中華の混迷

  • 平野 聡【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062924702
  • NDC分類 222.06
  • Cコード C0122

出版社内容情報

乾隆帝の巨大な遺産が今もこの国を悩ませている。満州人が長城を越えて建設した大帝国の栄光と瓦解の歴史。現代中国最大の矛盾とは?講談社創業100周年記念企画「興亡の世界史」の学術文庫版。大好評、第3期の5冊目。満洲の雄・ヌルハチが草創し、辛亥革命に倒れた大帝国の輝きと崩壊をたどる。
現在の中華人民共和国の広大な国土は、大清帝国に由来している。では、この大領域を「北方の異民族」がいかにして手に入れ、維持したのか。また、漢人たちはこの「異民族支配」にどう対応したのか。康熙帝・雍正帝・乾隆帝が統治した清朝の最盛期から、アヘン戦争・日清戦争をへて、ラストエンペラー・溥儀、西太后、李鴻章、孫文らが登場する清末まで、栄光と苦闘の270年を描き出す。
清は「東アジアの帝国」であるより先に、「内陸アジアの帝国」だった。そして、チベットやモンゴル、さらに今日の新疆ウイグル自治区をふくむ「巨大な中国」を支えた理念は、「漢字と儒学」に代表される「中華文明」や「中華思想(華夷思想)」ではなく、チベット仏教だった。
台湾、琉球、朝鮮、そして日本――。清代末期の混乱のなかで「東アジア」の国々は何を共有し、何を争ってきたのか。「万里の長城」「天安門」が象徴する歴史の皮肉とは? 春節に賑わう横浜中華街を皮切りに、旧満洲、承徳、敦煌、ラサ、ソウル、台北など、各地を訪ね歩いた著者・平野氏は「清末の諸課題は、未だに解決されていない」という。
従来の中国史や現代中国論では見落とされがちだった、いまの中国が抱える「最大の矛盾」を解き明かし、「現代中国」を見る眼が変わる一冊。
[原本:『興亡の世界史17 大清帝国と中華の混迷』講談社 2007年刊]

序章 「東アジア」を疑う
     黄帝紀元と神武紀元の乱反射 
     経済発展がもたらした逆説 
     「東アジア」は自明のものか? 
第一章 華夷思想から明帝国へ.
     「万里長城」は何のためにあるのか 
     華夷思想とは何か 
     「中華帝国」明の朝貢貿易システム 
第二章 内陸アジアの帝国
     清の興隆 
     明の崩壊と北京遷都 
     未曾有の版図とチベット仏教 
第三章 盛世の闇
     悩める雍正帝 
     『大義覚迷録』の差別批判 
     崩れゆく誇り 
第四章 さまよえる儒学者と聖なる武力
     ポタラの甍にかかる影 
     経世儒学への脱皮 
第五章 円明園の黙示録
     東西文明の出会い方 
     英国のアジア政策とアヘン戦争 
     太平天国とアロー号戦争の曲折 
     洋務運動の時代 
     近代東アジア史の序幕
第六章 春帆楼への茨の道
     近代史の傷口を歩く 
     万国公法への「適応」 
    「未知の国家」日本の出現 
     露仏との緊張と曾紀沢の主権国家論 
     朝鮮問題と日清戦争への道 
終章 未完の清末新政
     自強のうねり 
     義和団事変・日露戦争の衝撃 
     瓦 解 
あとがき
学術文庫版のあとがき
参考文献
年表
主要人物略伝
索引


平野 聡[ヒラノ サトシ]
著・文・その他

内容説明

北東アジアの雄・ヌルハチ率いる満洲人の国家は、長城を越えて漢人を圧倒し、大版図を実現した。康煕帝・雍正帝・乾隆帝が治めた最盛期から、アヘン戦争・日清戦争を経て、ラストエンペラー・溥儀、西太后、孫文らが登場する清末まで、栄光と苦闘の三〇〇年を描き出す。「中華の文明」ではなく、チベット仏教に支えられた、輝ける大帝国の苦悩とは。

目次

序章 「東アジア」を疑う
第1章 華夷思想から明帝国へ
第2章 内陸アジアの帝国
第3章 盛世の闇
第4章 さまよえる儒学者と聖なる武力
第5章 円明園の黙示録
第6章 春帆楼への茨の道
終章 未完の清末新政

著者等紹介

平野聡[ヒラノサトシ]
1970年神奈川県生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。東京大学大学院法学政治学研究科教授。専門はアジア政治外交史。著書に『清帝国とチベット問題―多民族統合の成立と瓦解』(サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

筑紫の國造

12
編年的に歴史の経過を記述するだけでなく、空前の大帝国である「清」の興亡を追いながら「中華」の意味を問う意欲作。20世紀初頭に滅びた清王朝は、過ぎ去った歴史の一コマではない。中華人民共和国は今も「清」という王朝の領土を継承したと称している。本書では、現代「中国」の前身とも言える清の歴史の中に現代につながる問題点を見出し、読者に提示する。清の歴史を綴りながら、「中国」そして「東アジア」そのものを俯瞰している。「歴史を鏡とする」という考え方からすれば、本書は正しく歴史書だと言えるだろう。2024/02/13

かんがく

12
中央アジア的な多民族帝国から、主権国家「中国」へ。教科書的な内容から数歩進み、各時代の各勢力の思惑や行動について引用史料とともに深ぼりしているのでとても面白い。扱う時間・空間はとても広いが、テーマが一貫しているため読みやすかった。2022/01/06

アメヲトコ

5
2007年刊書の文庫化。満州人による巨大帝国である清朝の興亡を描いたもの。中国史を語るうえでの「東アジア」という枠組みに疑問を呈し、「内陸アジアの帝国」という視角を加えることで、清朝から現在に至る中国と周辺地域の問題の構造を鮮やかに浮かび上がらせています。清朝の秩序という点では雍正帝の再評価が興味深く、またそれとの比較で近代の主権国家体制の到来にともなうモンゴルやチベットの運命は悲しいものがあります。2018/01/22

バルジ

4
近代国際関係の中で滅亡した「大清帝国」衰亡史。内陸アジアの帝国として出発した大清帝国が「盛世」から海域世界による侵食を経て内陸アジアの帝国としての地位を捨て近代国家へと進む、いわば悲劇の歴史を本書は論ずる。特徴的なのは内陸アジアの帝国としての「大清帝国」のアイデンティティに力点を置いた点であろう。モンゴルとチベットは皇帝に服属というよりも、チベット仏教を媒介した大施主としての皇帝に服属する。ここでは「中華」の論理は用いられない。しかしこの個人への服属が突如「領域」と一体化した瞬間、苦難の歴史が始まる。2024/03/10

ユウティ

3
ボリュームあった。感想はとても書き切れない。何人かの中華ドラマの皇帝が言っていた「朕は暗君ではない」。これが支持率などの話に対してではなく、皇帝個人の矜持を表したり、時にはいじけたりの記号のような台詞に思えて、そのココロを知りたくて読んだ。清の場合は漢族、モンゴル、チベット、ジュンガルなどから認めてもらわねばならない他力本願な地位であったことが、皇帝のどこかいじいじした独特のアイデンディティを生んだのか?珍しく目的のある読書をしたんだけれど、自分なりの解釈が出来たから満足した。次は紫禁城から見た歴史へ。2021/06/15

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