講談社学術文庫<br> 言語起源論

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講談社学術文庫
言語起源論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 232p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062924573
  • NDC分類 801
  • Cコード C0110

出版社内容情報

言語は神が創造したのか? それとも人間がみずから作り出したのか? 手稿最終稿に基づく初の日本語訳が、初の文庫版で登場!本書は西欧思想に燦然と輝く古典的名著、待望の新訳である。
著者ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー(1744-1803年)は、ケーニヒスベルク大学に学び、イマヌエル・カントやヨハン・ゲオルク・ハーマンの影響を受けつつ、独自の思想形成を遂げた。リガやヴァイマールなどで牧師を務めながら、哲学、歴史、文学、芸術にわたる広大な領域をめぐって執筆活動を展開し、数多くの著作を後世に残したことが知られる。中でもヘルダーの名を高からしめたのが、本書『言語起源論』(1772年)にほかならない。
ここで扱われているのは、ヨーロッパの歴史の中で星の数ほど現れてきた「言語の起源」の問いである。ヘルダーがこの問題を取り上げた背景には、ベルリンの王立学術アカデミー会員ヨハン・ペーター・ズュースミルヒ(1707-67年)の存在があった。ズュースミルヒは、1756年に行った講演『最初の言語が人間でなく創造主のみにその起源をもつことを証明する試み』の中で、言語は神によって創造された、という「言語神授説」を唱え、大きな反響を巻き起こした。しかし、これはルソーやコンディヤックなどフランスの啓蒙主義を高く評価するアカデミーでは、人間の理性を軽視することにつながる見解として問題視される。
そこでアカデミーは、1771年1月1日を期限として懸賞論文を募集するに至った。その設問は以下のとおりである。
「人間はその自然な能力に委ねられて自ら言語を発明することができたか。また、どのような手段で人間はその発明に到達するか。この問題を明快に説明し、すべての難点を満足させる仮説を求む」
──かくして最優秀賞に選ばれたのが、ヘルダーの『言語起源論』だった。
アカデミーの設問に対して、ヘルダーはどのような回答を示したのか? そして、「言語神授説」を退け、言語は人間自身が生み出した、という証明ははたして成功したのか?
ヘルダー自身による手稿最終稿に基づいた初の日本語訳を、やはり初めてとなる文庫版で送る、まさしく決定版の名にふさわしい1冊、ついに登場!

第一部 人間は、その自然能力に委ねられて、みずから言語を発明することができたか?
 第一章
 第二章
 第三章
第二部 人間は自然な能力に委ねられてみずから言語を発明せざるをえなかったのか? または どのような状況において最も適切にそこに至ることができたのか?
 第一自然法則
 第二自然法則
 第三自然法則
 第四自然法則
訳 注
訳者解説
訳者あとがき


ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー[ヨハン・ゴットフリート ヘルダー]
著・文・その他

宮谷 尚実[ミヤタニ ナオミ]
翻訳

内容説明

独自の思想を打ち立て、文学者としても傑出した才を見せたヘルダー(一七四四‐一八〇三年)。その名を高からしめた『言語起源論』は、ベルリン王立学術アカデミーの懸賞論文で最優秀賞に選ばれた出世作である。席捲する「言語神授説」を前にヘルダーはいかなる解答を提示したのか?不朽の古典を初めて自筆草稿に基づいて訳した新時代の決定版、ここに完成。

目次

第1部 人間は、その自然能力に委ねられて、みずから言語を発明することができたか?
第2部 人間は自然な能力に委ねられてみずから言語を発明せざるをえなかったのか?またはどのような状況において最も適切にそこに至ることができたのか?

著者等紹介

ヘルダー,ヨハン・ゴットフリート[ヘルダー,ヨハンゴットフリート] [Herder,Johann Gottfried]
1744‐1803年。ドイツの哲学者・文学者・神学者

宮谷尚実[ミヤタニナオミ]
立教大学大学院文学研究科博士課程後期課程満期退学。博士(文学)。現在、国立音楽大学准教授。専門は、18世紀ドイツ語圏の言語論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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翔亀

46
【ゲーテの時代6】ゲーテが青年時代に最も影響を受けた人物、いやゲーテをあのゲーテにあらしめた最初にして最大の人物がヘルダーであったことは、自伝にも伝記にも一致して語られている。それが大学で教わった教授でも学友でもなく、5歳年上の当時新進の評論家だったことが面白い。ゲーテ21歳の時、下宿していたシュトラースブルクの街を訪れていたヘルダーに偶然出会う。「私にとってきわめて重要な結果をもたらすことになった、まことに意味深い出事」(詩と真実第二巻p307)だったという。自伝では、かなり後になるがヘルダーとは決別↓2020/12/07

松本直哉

23
ルソーとの違いは第一に、ルソーが言語の起源を欲求と情念と考えたのに対して、理性(思慮深さ)にその起源を求めたこと、第二に、時代を経て文法が整うにつれて言語が原初の生命力を失い堕落すると考えたルソーに対して、伝承によって言語はますます洗練されてゆくと考えたこと。理性をもつ人間が、時代の経過にともなって洗練し進歩するという楽観的な人間中心主義は、たとえば同時代のハイドンの「天地創造」にも共通する Zeitgeist と言えようか。逆に、ルソーの思想がいかに過激で前衛的だったか、比べて読むとわかるような気がする2022/04/15

吟遊

14
いくつもある校正原稿を丹念に調べて成った翻訳。!マークの多用なども読みやすい(原典の声が聴こえる)。言語は神ではなく、人間が作ったものという趣旨。レトリカルな文章。2018/03/13

嫁宮 悠

4
人間の本質は言語なのだろうか。言語は神からそのまま与えられたものではなく、区別・伝達の手段から人間が生み出し、洗練させてきたものだ。動物は生まれながらに完全であるが、人間は不完全な存在であるため、魂の感覚器官である言語を用いて完全に近づいていく、という内容。人間は日々進歩していくものだ、という考え方が好きだ。「伝授と教育の絆が人間にとって本質的なものになった142」。アフリカやアメリカの原住民、中国の言語について触れていたりと、広い視野による、意外にも近代的な本だった。2018/08/11

有智 麻耶

1
言語の起源を神に求める説と、人間の言語を動物の言語と連続的にとらえる説への批判を軸に、人間の本性としての「思慮深さ」(Besonnenheit/reflection)と、それを発揮することによる言語の発明について考察した論文。混沌とした世界に目印(Merkmarl)を見つけ出し、それを分節化(articulation)することで言語が発明された、という主張は、言語の起源の説明としては不十分な気がするが、言語の機能の説明としては適切であると思う。テイラーとの関係を軸に再読したい。2018/08/26

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