出版社内容情報
かつて刊行された講談社学術文庫『平家物語』全12巻を4冊にまとめ、新版として刊行。本作で堂々完結。12世紀末、日本が古代から中世へと大きく転換した時代に頭角を現した平家は、たちまちに権力の座に就くものの永く維持できず、東国の源氏勢によって急速に滅ぼされる。この平家一門の栄華と滅亡を軸に、歴史過程を物語ったのがこの『平家物語』である。
「おごれる人も久しからず」――討たれた平家一族の首は都に曝され、捕虜となった重衡は六条を引き回される。平家の没落は、誰の目にも明らかだった。三種の神器を持ったまま敗走を続ける平家と、追う源氏、壇の浦でついに最後の戦いが始まる――。
凄絶、悲壮を極める物語のなか、「那須与一」など挿話も充実。疾風怒濤の歴史をたどる『平家物語』は、日本史上もっともあざやかな転換期の全容を語る叙事詩であり、民族的遺産といえるものである。
かつて刊行された講談社学術文庫『平家物語』全12巻を4冊にまとめ、新版として刊行。年表、地図、系図を併録し、堂々の完結。
凡例
巻第十
首渡/内裏女房/八島院宣/請文/戒文/海道下/千手前/横笛/高野巻/維盛出家/熊野参詣/維盛入水/三日平氏/藤戸/大嘗会之沙汰
巻第十一
逆櫓/勝浦付大坂越/嗣信最期/那須与一/弓流/志度合戦/鶏合壇浦合戦/遠矢/先帝身投/能登殿最期/内侍所都入/剣/一門大路渡/鏡/文之沙汰/副将被斬/腰越/大臣殿被斬/重衡被斬
巻第十二
大地震/紺掻之沙汰/平大納言被流/土佐房被斬/判官都落/吉田大納言之沙汰/六代/泊瀬六代/六代被斬
灌頂巻
女院出家/大原入/大原御幸/六道之沙汰/女院死去
地図・系図・年表・解説
杉本 圭三郎[スギモト ケイザブロウ]
翻訳
内容説明
平家一族は多く生首となって都に還り、囚われの身の重衡は六条を引き回される。屋島を義経に襲われ、敗走する平家に従う者などもはやない。壇の浦で二位殿は安徳帝を抱えて身を投げ、ついに平家は歴史から退場。しかし滅びてなお平家の怨霊に都の人々は怯え―そして建礼門院の余生語りが、この一大軍記物を静かに締める。地図・系図・年表付き。
著者等紹介
杉本圭三郎[スギモトケイザブロウ]
1927‐2015。国文学者。法政大学大学院日本文学専攻(修士)卒業。法政大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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spica015
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