講談社学術文庫<br> 人間の由来〈上〉

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講談社学術文庫
人間の由来〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 536p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923705
  • NDC分類 469
  • Cコード C0145

出版社内容情報

『種の起源』から12年を経てダーウィンが初めて示した人間の「由来」と「進化」とは? 不朽の古典、文庫版初の全訳!本書は、進化論の祖ダーウィンが『種の起源』の12年後に発表したもう一つの主著の長らく待望されてきた文庫版初の全訳である。
1859年に刊行された『種の起源』でダーウィンは、人間は動物の種の一つであり、他の種と同様に「自然淘汰」と「存続をめぐる争い(生存競争)」の結果として生まれた、という仮説を示した。これは人間を神が生み出したものと考えるキリスト教から激しい批判を浴びたものの、やがて多くの支持を得ることになる。ところが、ダーウィンの考えは「人種」に適用され、「劣った人種は優れた人種によって駆逐されるのが必然である」という主張を導いて、「優生学」や「社会ダーウィニズム」と呼ばれる潮流をもたらした。これは、帝国主義の時代を迎えたヨーロッパ列強による植民地支配を正当化する考えにほかならない。
そうした潮流に対して、ダーウィンが『種の起源』では詳細に扱わなかった人間の「由来」と「進化」を全面的に示したのが、本書『人間の由来』である。ダーウィンは、昆虫、魚、鳥、哺乳類、そして人間を取り上げ、それらのあいだに肉体の形だけでなく知的能力や道徳的性質にまで連続性が見出されると説く。そして、お互いに助け合ったり守り合ったりする社会性は「淘汰」によって強化されてきたこと、やさしさや思いやりをそなえた種のほうが「存続をめぐる争い」を越えて生きのびることを示した。つまり、本書はダーウィンの「進化論」が示す希望を描く書でもある。
本書は2部構成になっており、第I部では「人間の進化」が扱われ、人間が「下等な種」に由来することを説いた上で、形態、心的能力、知的能力、道徳的性質が「下等動物」からいかにして進化してきたかが示される。そして、第II部では「性淘汰」という考え方が提示される。性淘汰とは、異性をめぐる競争による進化のことで、例えば実用的な価値はないクジャクの羽などはこれによって説明される。この性淘汰によって、昆虫、魚類、鳥類、哺乳類、人間の順に進化のありようを語ったのが第II部であり、「自然淘汰」ではなく、社会性を帯びたメカニズムによる進化が壮大に描かれる。
上巻には、第I部および第II部のうち鳥類を扱った第11章までを収録。


第I部 人間の由来または起源
第一章 人間が何らかの下等な形態のものに由来することの証拠
第二章 人間と下等動物の心的能力の比較
第三章 人間と下等動物の心的能力の比較に(続き)
第四章 人間がどのようにして何らかの下等な形態から発達してきたのかについて
第五章 原始時代および文明時代における、知的・道徳的能力の発達について
第六章 人間の近縁関係と系統について
第七章 人種について
第II部 性淘汰
第八章 性淘汰の諸原理
第九章 動物界の下等な綱における第二次性徴
第一〇章 昆虫における第二次性徴
第一一章 昆虫(続き)──鱗翅目


チャールズ・ダーウィン[チャールズ ダーウィン]
著・文・その他

長谷川 眞理子[ハセガワ マリコ]
翻訳

内容説明

センセーションを巻き起こした『種の起源』から十年余、ダーウィンは初めて人間の由来と進化を本格的に扱った。昆虫から魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類を経て人間に至る進化を「性淘汰」で説明する本書は、助け守り合う「種」こそが「存続をめぐる争い」を生きのびると説く。上巻は人間の由来と起源を説く総論と昆虫を扱う第一一章までを収録。

目次

第1部 人間の由来または起源(人間が何らかの下等な形態のものに由来することの証拠;人間の下等動物の心的能力の比較;人間がどのようにして何らかの下等な形態から発達してきたのかについて;原始時代および文明時代における、知的・道徳的能力の発達について;人間の近縁関係と系統について;人種について)
第2部 性淘汰(性淘汰の諸原理;動物界の下等な綱における第二次性徴;昆虫における第二次性徴;昆虫(続き)―鱗翅目)

著者等紹介

ダーウィン,チャールズ[ダーウィン,チャールズ] [Darwin,Charles]
1809‐82年。イギリスの自然科学者。ビーグル号による航海で訪れたガラパゴス諸島での観察に着想を得て「自然淘汰」による進化論を提唱

長谷川眞理子[ハセガワマリコ]
1952年生まれ。1986年、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。現在、総合研究大学院大学副学長。専門は、行動生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Meme

14
とにかく判明していることより、判明していないことがいかに多いことを理解しました。良心や本能の話は、特に面白かったです!2023/09/21

赤い熊熊

10
ダーウィンによる『種の起源』以外の著書。類人猿とヒトとの違いや人種によるヒトの違いについて書かれた後、動物における雌雄の性差(二次性徴)について、昆虫の雌雄の違いが延々と語られる上巻。さて、性淘汰はヒトの由来にどう関係してくるのだろう。2016/12/14

roughfractus02

4
遺伝学で優性/劣性(一般にdominant=支配的/recessive=退行・逆行的)の邦訳が変わるという。進化論でのnatural selectionも意識的判断の意味のchoiceと混同する「自然選択」とされ、struggle for existenceも種の闘いの面がゲーム的なcompetitionと変わらぬ訳で「生存競争」とされる。本書は前者を「淘汰」とし、後者を「存続をめぐる争い」と訳して自然のランダム面を強調した訳を採用する。なお本書の邦訳原本は『ダーウィン著作集(1)人間の進化と性淘汰Ⅰ』。2017/09/17

モート

1
150年前の刊行。昆虫が楽しい🐞🦗2020/06/10

海野藻屑

1
孤立した人間が一人の人間に出会ってまた子孫を残して。そのくりかえし。人種によって言葉が異なることはいつの時代も国際化の障害になる。2017/07/09

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