講談社学術文庫<br> 興亡の世界史 大日本・満州帝国の遺産

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講談社学術文庫
興亡の世界史 大日本・満州帝国の遺産

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923545
  • NDC分類 222.5
  • Cコード C0122

出版社内容情報

満州経営で辣腕を振るった岸信介と帝国軍人として身を立てた朴正煕。日韓の高度成長を実現した二人のルーツ、満州国の遺産とは何か。 講談社創業100周年記念企画として刊行された全集「興亡の世界史」の学術文庫版第一期のうちの第5冊目。
 戦前は革新官僚として満州国の経営に辣腕を振るい、戦後はA級戦犯容疑のどん底から首相に昇り詰めて高度経済成長を発進させ、日米安保改定の立役者となった岸信介。
 かたや植民地の教師から満州国軍官学校に入学し、皇帝・溥儀から金時計を授与された帝国軍人・高木正雄。敗戦後、朴正煕として韓国軍のなかで頭角を現しクーデタを決行。大統領となってからは「漢江の奇跡」とよばれる近代化を成し遂げる。
 昭和の妖怪・岸信介と独裁者・朴正煕は、大日本帝国の「生命線」・満州の地で、権力を支える人脈を築き、国造りの方策を学んだ後、戦後の激変期を冷戦によるアメリカの方針転換で死の淵から奇跡的に生還したことで共通する。
アジアのニュー・アトランティスのように聳え立ち、蜃気楼のように消えた満州国。しかし、その影響力は現代の日韓両国の政治経済の深部にまで及んでいる。戦後の日本と韓国の枠組みをつくり、その孫(安倍晋三首相)と娘(朴槿恵大統領)が今なお日韓両国の権力の座を占めている二人の足跡から、満州国の虚実と遺産を問い直す。
原本:『興亡の世界史 第18巻 大日本・満州帝国の遺産』講談社 2010年刊

はじめに
    朴正煕と岸信介の足跡
   「独裁者」と「妖怪」のルーツ・」満州帝国 
第一章 帝国の鬼胎たち
    海を越える満州人脈 
    若き日の「妖怪」と独裁者
第二章 帝国のはざまで
    満鮮一体への道
    「亡国の民」の満州
    満州へ、満州へ
    満州が生んだ鬼胎たち
第三章 満州帝国と帝国の鬼胎たち
    国運展回ノ根本政策
    王道楽土の夢と現実
    統制経済の実験場
第四章 戦後と満州国の残映
    甦る「鬼胎」たち
    「未完のプロジェクト」
    「満州型モデル」を求めて
    再選後の危機と独裁への道
    重化学工業化と農村振興の起源
    鬼胎たちの日韓癒着
おわりに
    高度成長の基盤をつくった戦前の変革
    揺籃の地・満州と歴史の逆説
学術文庫版へのあとがき
参考文献
年表
主要人物略伝
索引


姜 尚中[カン サンジュン]
著・文・その他

玄 武岩[ヒョン ムアン]
著・文・その他

内容説明

王道楽土、五族協和を謳い建国十余年で消滅した帝国・満州。革新官僚としてその産業開発に辣腕を振るい、戦後はA級戦犯容疑者から首相の座に登り詰め高度成長を発進させた岸信介と、その満州で帝国軍人として戦時を生き、解放後に韓国大統領となって近代化を達成した朴正煕。戦後の日韓両国の枠組みをつくった二人の足跡から満州国の虚実を問う。

目次

第1章 帝国の鬼胎たち(海を越える満州人脈;若き日の「妖怪」と独裁者)
第2章 帝国のはざまで(満鮮一体への道;「亡国の民」の満州;満州へ、満州へ;満州が生んだ鬼胎たち)
第3章 満州帝国と帝国の鬼胎たち(国連転回ノ根本政策;王道楽土の夢と現実;統制経済の実験場)
第4章 戦後と満州国の残映(甦る「鬼胎」たち;「未完のプロジェクト」;「満州型モデル」を求めて;再選後の危機と独裁への道;重化学工業化と農村振興の起源;鬼胎たちの日韓癒着)

著者等紹介

姜尚中[カンサンジュン]
1950年、熊本県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授を経て東京大学名誉教授

玄武岩[ヒョンムアン]
1969年生まれ、韓国済州島出身。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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優希

89
日本がまだ大日本帝国と呼ばれていた時代の日本と満州の関係、韓国への影響が述べられています。昭和に実権を握った岸信介と朴正煕は大日本帝国の生命線である満州でその権力を支える人脈を築き、その力は現在の日韓経済にまで及んでいるというのが凄いと思います。満州は歴史上の国となってしまいましたが、帝国として存在していたときはアジアを震撼させる国であったことは間違いないでしょう。戦後の日韓の枠組みとなった満州の虚実を問うことで現代の我々のあり方も問いかけているような気がします。2016/07/07

nnpusnsn1945

39
朴正煕と岸信介の生涯から、両者に共通する満洲国との関わりを描いている。前者は満洲国軍の中尉、後者は官僚として縁があった。クーデターで大統領となった朴正煕の政策を見ると、実は満洲国でとられた物を流用しており、特に重工業化や、統制経済、愛国精神運動(国旗掲揚は『国際市場で逢いましょう』でそんなシーンがあった。他にも西ドイツの労働者派遣やベトナム戦争といった朴政権の政策も出てくる)などが関連している。セマウル運動は植民地時代の政策を参考にしたらしい。2024/10/24

Mzo

12
興亡の世界史シリーズ。岸信介と朴正煕を題材に、満州国と戦後の日韓の歴史が述べられる。近現代史を考える時は、どうしても太平洋戦争の終戦を境に別々の歴史と捉えがち。だけど実際には決して不連続ではない、ということに改めて気付かされる。ただ、満州国史についてはもう少し知りたかったな。2020/09/18

CTC

12
16年6月講談社学術文庫。単行本は10年、同社100周年記念企画[興亡の世界史]シリーズで刊行。ポストコロニアル批評の姜尚中と…玄武岩氏=北大大学院社准教授(社会情報学)による。日本の高度経済成長の基礎は、重工業への重点的な資源配分による振興と、社会保障充実などによる民生向上、であるという。市場経済を容認しつつ政府主導の計画統制で成長を図るモデルは、「満州国の傾斜生産方式」による工業振興と社会政策そのものな訳だが…韓国の成長モデルもまた、満州国陸軍軍官学校金時計組の岡本実=朴正煕による同様手法だった…。2017/04/18

ふぁきべ

10
興亡の世界史シリーズ唯一の日本に関連する一冊。日韓の戦後史に大きな足跡を残した岸信介と朴正煕、そして彼らが満州国の遺産であるという興味深い議論を展開する。岸についても朴についてもそこまで深く知識を持っていないため、その議論が成立するかについては判断ができかねるが、朴正煕が日本が作った傀儡国家である満州国なくして生まれなかった「怪物」であり、岸は戦前を引きずったような政治家であったことから、彼らを満州国の遺産とみなすかはともかく、深く影響を受けていたことは間違いないだろう。2023/08/04

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