出版社内容情報
近代は病とともに始まった。コレラの大流行、石川啄木らを襲った結核、過酷な梅毒検査――。医のフォークロアに探る、明治人の生と死
平均寿命三十年の時代、電灯がつき、陸蒸気が走り、煉瓦の家が立ち並ぶ繁栄の裏には汚濁、貧困、頽廃があった。栄養立国・衛生立国をめざす一方で、「女
工哀史」らを蝕んだ結核や、娼婦を死に走らせた梅毒検査。そして、夏目漱石、岩倉具視、樋口一葉らを襲った病魔の数々――。死と病いを身近に抱えながら生きた有名無名の人々を綴る、明治への鎮魂曲。
【著者紹介】
1927年生まれ。早稲田大学文学部卒業。北里大学名誉教授。専攻は医療史。1980年『死の風景』(朝日新聞社、講談社学術文庫)でサントリー学芸賞受賞。主な著書に『病気の社会史』『生と死の美術館』『愛と魂の美術館』(以上、岩波書店)、『臨死のまなざし』(新潮文庫)、『病いの人間史』(文春文庫)、『江戸人の生と死』(ちくま学芸文庫)などがある。
内容説明
平均寿命三十年の時代、電灯がつき、陸蒸気が走り、煉瓦の家が立ち並ぶ繁栄の裏には汚濁、貧困、頽廃があった。栄養立国・衛生立国をめざす一方で、「女工哀史」の少女を蝕んだ結核や、娼婦を死に走らせた梅毒検査。そして、夏目漱石、岩倉具視、樋口一葉らを襲った病魔の数々―。死と病いを身近に抱えながら生きた有名無名の人々を綴る、明治への鎮魂曲。
目次
人生三十
体格検査
栄養立国
頭痛・肩こり
健康読本
ある殉難碑
コレラ一揆
疫病非情
鼠塚
医師繁昌記〔ほか〕
著者等紹介
立川昭二[タツカワショウジ]
1927年生まれ。早稲田大学卒業。北里大学名誉教授。専門は医療史、とくに生病老死の文化史・心性史的考察。『歴史紀行・死の風景』で1980年サントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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