出版社内容情報
日本人は、はじめて差別に憤り平等を希求した。渥美勝、高山樗牛、石川啄木、北一輝と、昭和維新思想の系譜をたどった著者最後の書。
日本人は、はじめて差別に憤り、平等を希求した。本書は、忌まわしい日本ファシズムへとつながった〈昭和維新〉思想の起源を、明治の国家主義が帝国主義へと転じた時代の不安と疎外感のなかに見出す。いまや忘れられた渥美勝をはじめとして、高山樗牛、石川啄木、北一輝らの系譜をたどり、悲哀にみちた「維新者」の肖像を描く、著者、最後の書。(解説・鶴見俊輔)
序にかえて
一 渥美勝のこと
二 渥美の遺稿「阿呆吉」
三 「桃太郎主義」の意味
四 長谷川如是閑の観察
五 青年層の心理的転位
六 樗牛と啄木
七 明治青年の疎外感
八 戊申詔書
九 地方改良運動
十 田沢義鋪のこと
十一 平沼騏一郎と国本社
十二 日本的儒教の流れ
十三 癸亥詔書
十四 北一輝の天皇論
十五 国家社会主義の諸形態
解説 鶴見俊輔
【著者紹介】
1922~1983年。長崎県対馬(上県郡、現対馬市)生まれ。1945年、東京大学法学部卒業。編集者として活躍しながら1957年に『同時代』誌で「日本浪曼派批判序説」の連載を開始。1958年より明治大学政経学部講師として、後に教授として近代日本政治思想史を講じる。
○主著:
『日本浪曼派批判序説』未来社、1960年、増補版1965年/講談社文芸文庫、1998年。
『歴史と体験』春秋社、1964年、増補版1968年。
『現代知識人の条件』徳間書店、1967年/弓立社、1974年。
『近代日本政治思想の諸相』未來社、1968年。
『ナショナリズム―その神話と論理』紀伊国屋新書、1968年。
『黄禍物語』筑摩書房、1976年/岩波現代文庫、2000年。
『西郷隆盛紀行』朝日新聞社、1981年/朝日選書、1985年。
『昭和ナショナリズムの諸相』名古屋大学出版会、1994年(筒井清忠編)。
『柳田国男論集成』作品社、2002年(原本は講談社学術文庫『柳田国男』1977年。
『橋川文三著作集』増補版全10巻、筑摩書房、2001年。
内容説明
日本人は、はじめて差別に憤り平等を希求した。本書は、忌まわしい日本ファシズムへとつながった昭和維新思想の起源を、明治の国家主義が帝国主義へと転じた時代の不安と疎外感に見出す。いまや忘れられた渥美勝をはじめとして、高山樗牛、石川啄木、北一輝らの系譜をたどり、悲哀にみちた「維新者」の肖像を描いた、著者最後の書。
目次
渥美勝のこと
渥美の遺稿「阿呆吉」
「桃太郎主義」の意味
長谷川如是閑の観察
青年層の心理的転位
樗牛と啄木
明治青年の疎外感
戊申詔書
地方改良運動
田沢義鋪のこと
平沼騏一郎と日本社
日本的儒教の流れ
初亥詔書
北一輝の天皇論
国家社会主義の諸形態
著者等紹介
橋川文三[ハシカワブンソウ]
1922~1983年。長崎県対馬(上県郡、現対馬市)生まれ。1945年、東京大学法学部卒業。明治大学政経学部教授として近代日本政治思想史を講じる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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