講談社学術文庫
不確実性の時代

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 498p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062919456
  • NDC分類 332
  • Cコード C0133

内容説明

大恐慌、世界大戦、巨大企業の支配、貧困問題、核の脅威…「不確実性」はどこまで増大するのか?アダム・スミスから約二百年、経済思想は現実の政治・社会とどう関わり合いながら変遷してきたか。鋭い時代感覚とジャーナリスティックな視点で現代資本主義の本質を抉り出した「経済学の巨人」がわかりやすく解説する、「未来のための経済思想史」。

目次

予言者たちと古典的資本主義の約束
資本主義最盛期の行動と紀律
カール・マルクスの異議申し立て
植民地の思想
レーニンと大いなる解体
貨幣の浮き沈み
ケインズ革命
致命的な競争
大企業
土地と住民
大都市圏
民主主義、リーダーシップ、責任

著者等紹介

ガルブレイス,ジョン・K.[ガルブレイス,ジョンK.][Galbraith,John Kenneth]
1908年カナダ・オンタリオ州生まれ。アメリカの経済学者。ハーヴァード大学名誉教授。1943~48年「フォーチュン」誌編集委員、61~63年インド大使を務める。2006年没

斎藤精一郎[サイトウセイイチロウ]
1940年東京生まれ。東京大学経済学部卒。日本銀行勤務、立教大学教授等を経て、現在、NTTデータ経営研究所所長。社会経済学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

96
むかしはハードカバーで2度くらい読みましたが、今回が文庫版に挑戦しました。もともとがテレビの番組であったものなので理解しやすいものだと思います。現時点のような気もしますが経済思想史と当時の経済問題をうまく組み合わせて解説してくれています。ただこの本だけでは物足りない方もいられると思います。誰か増補版を書いてくれないでしょうか?2021/09/03

高橋 橘苑

20
<プレイバック 1978年> 本書は英国BBC放送のテレビ番組として企画された台本がベースとなっているため、経済学者の書物としては比較的に読みやすい仕上がりとなっている。とは言え、およそ500頁の経済思想史に関する本が広く読まれた(この年のベストセラー6位)背景には、タイトル「不確実性の時代」のインパクトが人々の心をわしづかみにした事は間違いないだろう。ガルブレイス的なリベラリズムの史観は、金融資本主義が更に進展しなければ顧みられないと歴史が証明したが、70年代後半は一つの分岐点であったのかもしれない。2016/08/08

kaizen@名古屋de朝活読書会

18
社会現象は、測定できるとは限らない。測定したら現象そのものが変化する。確率と分布において原理的に不確実であることを、現象的にも不確実であることを記録している。 模型を数学的に操作し、ありえない空論を展開する人たちへの警鐘だったのかもしれない。「人生で影響を受けた本100冊」の1冊。https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/16af53acbb147a94172e2020/03/07

Hiroshi

7
19世紀には経済思想には揺るがぬ確実性があったが、20世紀になると甚だしい不確実性がある。それを対比して見せていく経済史。産業革命が起こるまでは全ての経済学は農業経済学だった。アダム・スミスの頃に分業で国民の富が高まった。私利の追求が見えざる手により公共の利益に貢献した。それを継いだリカードとマルサスが労働価値説や人口爆発を説く。19世紀にカーネギーやロックフェラーのように財を成した者が現れる。金をかけずに作り競争を抑えて高く売ったからだ。スペンサーの適者生存を唱えていた。資本主義の行動は向上、規律は否。2024/05/18

田舎暮らしの渡り鳥

6
9大企業からの後半部は要再読。「超」概略的な経済史と言う感じだが辞書を引きながら読むのが良い。マルクスを乗り越えないといけないと思っていたが、保守、リベラルを鳥瞰図的に俯瞰しているのでバランスが良い。2019/12/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/156678
  • ご注意事項