出版社内容情報
激動の昭和時代、文壇にうごめく作家たちの姿を肌で知る著者が文字通り身を削って描ききった、切れば血の出るような生々しい文学史。激動の昭和時代、文壇にうごめく作家たちの姿を肌で知る著者が文字通り身を削って描ききった、切れば血の出るような生々しい文学史。
野口 冨士男[ノグチ フジオ]
著・文・その他
内容説明
昭和初期、学生時代に新感覚派の影響を色濃く受けた青年は、やがて縁あって雑誌編集者となり、作家たちと身近に接する多忙な日々を送りはじめた。志半ばで文学から遠ざかる友人を見つづけてきた半世紀を愛惜をこめて回想するとともに、激動の時代に流され翻弄された文壇の実像を余すところなく描ききった作家・野口冨士男最晩年の記念碑的労作、初の文庫化。
目次
第1章 芥川龍之介の死
第2章 新感覚派から新興芸術派へ
第3章 プロレタリア文学とその周辺
第4章 いわゆる「文芸復興」期
第5章 昭和十年代の様相
第6章 昭和二十年代の文学
第7章 昭和三十年代以後
著者等紹介
野口冨士男[ノグチフジオ]
1911・7・4~1993・11・22。小説家。東京生まれ。慶應大学予科中退後、1933年、文化学院卒業。紀伊國屋出版部に入社、「行動」の編集に携わり、徳田秋声の「あらくれ会」にかかわる。40年、最初の著書『風の系譜』を刊行し、船山馨、田宮虎彦らと「青年芸術派」を結成、時流への抵抗を意図する。44年、横須賀海兵団に応召。45年、ひどい栄養失調で復員。この体験がのちに『海軍日記』となる。65年、15年をかけた『徳田秋聲傳』刊行。翌年、毎日芸術賞受賞。84年から88年まで日本文藝家協会理事長を務める。主な著書に『わが荷風』(読売文学賞)、『かくてありけり』(読売文学賞)、『なぎの葉考』(川端康成文学賞)、『感触的昭和文壇史』(菊池寛賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
yoyogi kazuo
rbyawa