出版社内容情報
生母への想いを『蜻蛉日記』の書き手・紫苑や下賤の女・冴野に投影。「言語表現の妖魔」といわれた犀星の女性への思慕を描いた名篇。生母への想いを『蜻蛉日記』の書き手・紫苑の上や下賤の女・冴野に投影。
「言語表現の妖魔」といわれた犀星の女性への思慕を描いた名篇。
※本書は『日本現代文学全集61 室生犀星集』(増補改訂版 1980年5月 講談社刊)を底本としました。
室生 犀星[ムロオ サイセイ]
著・文・その他
内容説明
原典『蜻蛉日記』ではあまり記されていない町の小路の女・冴野は、学も名もないながら、己のすべてを男に与え消え失せた美しい女であった。室生犀生は『日記』の書き手以上にこの女を愛し、犀星自身の消息を知らぬ生母の身の上に重ねて物語り、限りない女性思慕の小説とした。川端康成をして、“言語表現の妖魔”とまで言わしめた野間文芸賞受賞作。
著者等紹介
室生犀星[ムロウサイセイ]
1889・8・1~1962・3・26。詩人・小説家。石川県生まれ。本名・照道。不義の子として、生後すぐに貰い子に出される。12歳で金沢高等小学校を中退。地方裁判所の給仕をしながら俳句を学び詩作を始める。1910年、志を抱いて上京。以後、生活苦から帰郷と上京をくりかえすが、萩原朔太郎、山村暮鳥らと知り合い、16年詩誌「感情」を創刊。18年『愛の詩集』『抒情小曲集』を出版、詩壇に新風を起こす。19年自伝的小説『幼年時代』『性に眼覚める頃』を発表して一躍小説家としても認められる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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