出版社内容情報
若き日の手紙に遺された稀有なる友情の証!
中原中也を取り巻く青春群像の中で例外的に安定した温かい交友を持続させた安原喜弘。その手元に遺った100通は、現存する最多の中也書簡である。同人誌を共に立ち上げ、詩集『山羊の歌』出版のために献身、小林秀雄、大岡昇平、富永太郎等すべての仲間が中也と諍い去って行った後も、傍らに寄り添い、傷ましい魂の遍歴を見守りつづけた。中也の書簡と自身の回想で織りなす稀有なる友情の証。
秋山駿
手紙、手紙を書くということが、こんなに大切なものだったとは。1日、1日ずつが心の戦いの場であるような詩人にとっては、1日を乗り越えるために、大袈裟に言えば、1日を生き延びるために、手紙を書くことがある。(略)この本が明らかにしてくれるのは、「友」の物語である。こんなに深い「友」の存在があり、友との交流をこんなに深く描いたもの、というと、他にあまり類例がないのではないか。――<「群像」より>
安原 喜弘[ヤスハラ ヨシヒロ]
著・文・その他/編集
内容説明
中原中也を取り巻く青春群像の中で例外的に安定した温かい交友を持続させた安原喜弘。その手元に遺った一〇〇通は、現存する最多の中也書簡である。同人誌を共に立ち上げ、詩集『山羊の歌』出版のために献身、小林秀雄、大岡昇平、富永太郎等すべての仲間が中也と諍い去って行った後も、傍らに寄り添い、傷ましい魂の遍歴を見守りつづけた。中也の書簡と自身の回想で織りなす稀有なる友情の証。
目次
中原中也の手紙
「山羊の歌」など
中原中也のこと
詩人との出会い
年譜―中原中也
著者等紹介
安原喜弘[ヤスハラヨシヒロ]
1908・5・19~1992・11・4。東京生まれ。1932年、京都帝国大学文学部卒業。女学校の教師、玉川大学出版部勤務のほか、文学、美術史、演劇などに携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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