出版社内容情報
判型:A6判
頁数:224p
造本・体裁:仮製・薄表紙・カバー
人生とは何かを問う「徒然草」味読の醍醐味
随筆史上、最大の古典「徒然草」を、フランス文学者にして、名随筆家の著者が読み解く。無常の世の処し方、人間の楽欲、色欲等、兼好の心の深層からの言葉を探る
内容説明
京の町衆の家に生まれ育ち、当代きっての文人学者として、東西文学を自在に往還し続ける著者が、随筆史上、最大の古典『徒然草』を読み解く―。鎌倉時代末の乱世を出家遁世し、歌人であることを隠れ蓑に、反時代的に生きた兼好のざわめく心、色好み、もののあはれ、無常の世の処し方、有職故実の世界への思いなど、その人間性の複雑さと心の深層からの言葉を探る。兼好の筆触に迫る随筆仕立ての名著。
目次
1 歌と随筆
2 ざわめく心
3 色好み
4 櫛形の穴
5 牛、馬、犬
6 月、花、祭、継子立て
7 正気、狂気
8 故郷の扇
9 兼好塚
著者等紹介
杉本秀太郎[スギモトヒデタロウ]
1931・1・21~。フランス文学者・評論家。京都市生まれ。生家は奈良屋の屋号をもち京呉服等の仕入商を営む旧家。京都大学大学院仏語仏文学専攻修士課程を修了、京都女子大教授をへて国際日本文化研究センター教授、現在は名誉教授。『洛中生息』で日本エッセイスト・クラブ賞、『文学演技』で芸術選奨文部大臣新人賞、『徒然草』で読売文学賞、『平家物語』で大佛次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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