講談社現代新書
鉄道と国家―「我田引鉄」の近現代史

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062881524
  • NDC分類 686.1
  • Cコード C0265

出版社内容情報

鉄道は日本の近現代史を映す鑑である。明治期以来、鉄道敷設の問題は政治との関連抜きには語れないさまざまな物語を内包していた。すべての路線は政治的につくられる!
原敬、佐藤栄作、田中角栄、大野伴睦、大物政治家たちが“介入”してきた「鉄道史」

時代とともに変わる公共インフラとしての鉄道と政治の距離感
それは、鉄道という社会資本に対する政府の姿勢の変動の表れでもある。昭和末期に国鉄が民営化され、明治以来ずっと一体的な関係にあった政府と鉄道は国内では距離を置きつつあった。だが、新幹線の海外輸出という新たな場面で官民一体が必須となるに至り、鉄道は政治の世界と再び接近。そんな時期に起こった東日本大震災をきっかけに、国内でも復興支援という名目で政府による鉄道への公的関与度を高めようとする動きが官民両サイドから起こっている。「鉄道は国民自らが共に築き上げた共有財産である」という意識が、JR化後も脈々と日本国民の間に静かに生き続けていたことの証と言える。――本文より

第一章 鉄道は国家百年の大計
第二章 日本の鉄道を創った政治家たち
第三章 「我田引鉄」で生まれた鉄道
第四章 政治が生み出す停車場
第五章 鉄路存亡を左右する政治の力
第六章 海外への日本鉄道進出


小牟田 哲彦[コムタ テツヒコ]
著・文・その他

内容説明

すべての路線は政治的につくられる。原敬、佐藤栄作、田中角栄、大野伴睦、大物政治家たちが“介入”してきた「鉄道史」。

目次

第1章 鉄道は国家百年の大計
第2章 日本の鉄道を創った政治家たち
第3章 「我田引鉄」で生まれた鉄道
第4章 政治が生み出す停車場
第5章 鉄路存亡を左右する政治の力
第6章 海外への日本鉄道進出

著者等紹介

小牟田哲彦[コムタテツヒコ]
昭和50年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業、筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業法学専攻修了。新聞・雑誌に紀行作品およびアジア情勢関係の連載・論文多数。平成7年、JR全線二万キロを完乗。世界五十ヵ国余りにおける鉄道乗車距離の総延長は現在、八万キロを越えている。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

62
いわゆる通史ではなく、かといって表題ほど国家がメインとは言えず、むしろ鉄道(旧国鉄中心)とそれに関わった人々について、著者なりのテーマ別に並べた本。内容はかなり面白い。特に東海道新幹線南びわこ駅の顛末とか、「日本一の赤字線」と言われた美幸線の話とか。特に後者はこの夏足を運んだ場所なので、前もって読んでおけば良かった。田中角栄も何度も登場するけどある意味著者の視点はフェアかなと思った。東日本大震災直後の本で、その影響まで射程に入れて書いてあり、「非常時まで想定した鉄道の公共性」という視点はうなずける。2022/12/01

mitei

52
鉄道と政治を追っていくとそれだけで日本の鉄道史がわかるというくらい切っても切れない関係なのだなと思った。2012/07/02

ようはん

22
日本における鉄道史においての敷設や運営を巡る政治も絡んだゴタゴタの話。かつて日本一の赤字線と言われた北海道の美幸線は路線を通る美深町の町長による積極的なPR活動が行われ、その涙ぐましい努力に胸を打たれたが国の方針で打ち砕かれて廃線にまで追い込まれる結末が悲しかった。2022/09/18

中年サラリーマン

16
鉄道マニアでなくても楽しく読める。国家戦略や政治家の権力維持のためにいかに鉄道が貢献あるいは犠牲になってきたかを綴った本。2014/08/16

kotte

13
「我田引鉄」の近現代史というサブタイトルのとおり、政治家が介入した路線が多数紹介されています。輸送密度の薄い路線を押し付けられたJRと第3セクターは、今でも苦労しているわけですから、不要な鉄道は作らなければよかったのに…と思ってしまいます。2017/06/07

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