講談社現代新書<br> 日清戦争―「国民」の誕生

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講談社現代新書
日清戦争―「国民」の誕生

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  • サイズ 新書判/ページ数 245p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062879866
  • NDC分類 210.65
  • Cコード C0295

内容説明

中国・韓国との「歴史認識のズレ」はここから始まる。戦争とメディアはどのように日本人をつくりあげたか?

目次

はじめに 歴史の断層
第1章 征韓論ふたたび
第2章 戦争はどう伝えられたか
第3章 死んでもラッパを口から離しませんでした
第4章 川上音二郎の日清戦争
第5章 熱狂する人びと、祝捷の空間
第6章 遊戯・学校・軍隊
第7章 死者のゆくえ、日本の位置
むすびに ナショナリズムのねじれ

著者等紹介

佐谷眞木人[サヤマキト]
1962年大阪市生まれ。慶應義塾大学文学部卒。同大学大学院文学研究科博士課程単位取得。博士(文学)。専攻は国文学。現在、恵泉女学園大学人文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

長谷川透

16
イデオロギー操作や無意識化での洗脳は現代でも話題になっている。メディア・政府=強者、視聴者・国民=弱者という図式で以て論が展開され強者が弱者を支配するという結論が出てしまう。近代の戦争もその文脈で語られることが多い。政府が戦争を主導し、戦果による国民の狂乱も敗戦による惨禍も政府の行為の結果による副次的なものだ、という結論である。しかし本書は国民にも戦争を積極的に受け入れる体制が整っていたからこそ政府のキャンペーンは爆発的に浸透したことを指摘している。無意識に弱者に成り下がる大衆こそ、最大の危険因子なのだ。2012/12/01

白義

14
「メディアにおける日清戦争」といった感じの一冊。日清戦争という近代日本が初めて挑む大戦争を発端とし、戦争報道が加熱し、軍人の戦場美談や演劇における国威発揚に合わせた新たなスタイルの登場など、社会史方面から「日本国民」という意識がどう形成されたのかを追っていて、単純な戦史とはちょっと違うアプローチだがなかなか面白い。中でも死んでもラッパを放さなかった水兵の美談が、実は別人だと言われてからどんどん怪しさが発覚しつつも国民には受け入れられちゃうプロセスなどはそれっぽくて笑う。日清戦争に近代日本の深淵を見る一冊だ2019/01/11

AKa

4
日清戦争を「国民国家」形成の総仕上げとし、それを日本国内における報道や文学、演劇などを通して述べている。最初に戦争の重要性の評価について、アジア侵略のスタート地点と捉える東アジア諸国と日本とで大いにギャップがあることを指摘している。出てくる日本の学者たちは普段「アジアからの視点」云々と言ってそうな人が多いので不思議ではあるが、一方で日露戦争の結果である条約改正と国際的地位上昇や、韓国併合、そして近代的なデモクラシーが起こるきっかけとなったことなどと比べると、どうしても評価を落とさざるを得ないのもわかる。2019/07/01

nori

3
I can understand that lunatic nationalism from 薩長 emerged 19th century imperialistic war over Korea and people push government for it. However, is it really the major reason? After Taiwan invasion and Satsuma Rebellion, did rulers want another blood shed?2015/11/17

denz

3
本書は、日清戦争に至る政治外交史、また戦争の経過をたどる軍事史の部分をすっぱり削除して、社会史的側面に焦点を当てて、日露戦争の前哨戦のような扱いを受けているこの戦争の意味を論じる。吉野作造も指摘するようにこの戦争以前には、明治政府は「天皇の政府」であり、それを批判する視点も存在したが、これ以後は天皇のカリスマ性が上昇し、「国民の天皇」として政府と天皇は分離した。そして、それとともに領土にたまたま居住する人々ではなく、「国民」が誕生した。本書はその意識の転換を新聞論調や文藝作品を用いて克明に描いている。2012/02/07

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