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講談社現代新書
ロシアはどこに行くのか―タンデム型デモクラシーの限界

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  • サイズ 新書判/ページ数 246p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062879682
  • NDC分類 312.38
  • Cコード C0231

内容説明

プーチンは欧米諸国に配慮し、大統領を任期満了で辞めるかたちをとりながら、任期のない実質的な最高権力者となる首相職に就任した。対外的にはロシアの政治的な進化を見せつけながら、他方でプーチンは絶大な政治権力を手に入れたのである。本書ではさまざまな社会問題の分析をとおしてプーチン・メドヴェージェフ体制の政治構造を解明したい。そしてその先に見えてくるのは、現在の二頭体制とロシアの伝統的な政治文化の整合性の問題である。新しい政治現象をテーマに据えることで、逆にロシアに古くから根ざす政治文化を浮き彫りにする。現代は過去に通じ、過去は現代に開かれていることがわかるはずである。

目次

序章 二〇〇八年正月
第1章 ガリーナ・ヴラジーミロヴナの長い一日
第2章 税関ブローカー・イーゴリの憂鬱な日常
第3章 こんにちは、ヴラジーミル・ヴラジーミロヴィチ!
第4章 タンデム型デモクラシー
第5章 皇帝を待ちながら
終章 二〇〇八年九月

著者等紹介

中村逸郎[ナカムライツロウ]
1956年、島根県生まれ。学習院大学法学部卒業。同大学大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学。政治学博士。島根県立大学助教授を経て、筑波大学大学院人文社会科学研究科教授。専攻はロシア現代政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

11
地方経済の疲弊、実質選挙率の低さ、中央集権、少子高齢化。ロシアと日本には共通している課題がたくさんあることがわかった。さらにロシアには、政治腐敗、官僚腐敗、公務員汚職、不正選挙、強権政治など日本にはなかなか見られない問題もあることがわかった。また、ロシア人の国民性がなかなか民主主義型社会の構築を遅らせている可能性が高いようだ。なので、多少の強権政治であっても、ロシア国民は強烈なリーダーシップを求めていて、それにあてはまるプーチン氏を支持する。それがロシアにとって良い面もあるし、悪い面もある。2015/08/29

おらひらお

2
2008年初版。ちょっと前の段階の刊行なので、現状とは異なりますが、読みやすい一冊です。プーチンとの電話相談の話は別の新書でも紹介してありましたが、大分切り口が異なっていました。2015/11/22

やまぐてぃ

2
ソ連崩壊後の指導者として登場したプーチンは人々に受け入れられ、磐石な政治体制を確立したように見えるロシア。しかし本書では、関係者の証言から、不正投票、警官の犯罪、賄賂の横行などの実態を明らかにする。プーチンとメドベージェフの二頭立て馬車(タンデム)体制となったロシアは、一体どこに行くのか。2012/08/01

rico

2
論旨もロシアと一緒に彷徨っている・・と言いたくなったが、私の知識と理解が浅いせいだろうか。2010/01/24

suimindukue

2
家で読。帯に『ポスト・プーチンを読み解く!』と書いてあるが、プーチン政権下でロシアがどう変化したのか、と言うことがメインテーマか。腐敗とか格差とかいった社会の変質によって悪くなるロシアの姿と、その背景となる政治に関してプーチンへの期待とロシア人の悲観的思考から説明されている。 2009/09/06

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