内容説明
誰にでも心の中には「別の自分」がいる。なぜそれが別の人格として歩き出してしまうのか?心の多重性がもたらす病理を徹底解明。
目次
1 心の中にはいつも「別の自分」がいる(誰でも「内なる声」を聞いている;多重人格に似た行動は、よくある ほか)
2 自分が分裂すると、多重人格に(母親の叱責をきっかけに分裂がはじまったCさん;発端は虐待や叱責、いじめなど ほか)
3 主な原因はトラウマやストレス(原因は複雑で、診断もつけにくい;背景に虐待経験をもつ人が多い ほか)
4 多重人格は心のネットワークが断絶した状態(心理学と生理学の両面から理解する;心は静止せず、つねに動いているもの ほか)
5 診断名は「解離性同一性障害」(「多重人格」はつかわれなくなっている;「多重人格」から「解離性同一性障害」へ ほか)
著者等紹介
岡野憲一郎[オカノケンイチロウ]
1956年、千葉県生まれ。国際医療福祉大学大学院教授。医学博士。東京大学医学部を卒業後、同大付属病院精神科、ネッケル病院、メニンガー・クリニック、オクラホマ大学医学部、カンザス州・ショウニー郡精神衛生センターなどをへて、2005年より現職。専門は解離性障害やPTSD、パーソナリティ障害、不安障害などの臨床・研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うさこ
8
健康な人の多面性と多重人格の違いが解説されています。人格間に記憶の連絡がないのが多重人格だそう。そして記憶の連絡があっても不健全な境界性パーソナリティ障害の場合もある。境界性パーソナリティ障害、統合失調症との違いの解説も。あまり自分を抑圧しすぎないこと。2011/05/23
☆ acco ☆
2
ちょっとずつフタをあけている☆彡2015/08/08
P
2
淡々と解説していてよかった。似た症状(境界性パーソナリティ障害、統合失調症など)との区別や、正常範囲での解離も丁寧にイラスト入りで解説してあって、分かりやすかった。2010/04/25
とさか
1
一つ一つの人格には記憶がないのだとわかりました。2020/06/04
健絵
1
イラストが意外に多くてさくさく読めた。これは周囲にDID患者がいる人が読んだらとても参考になると思う。2011/08/05