出版社内容情報
四代将軍家綱の死去で権力を失墜したかにみえた大老酒井忠清が奇策に出る。加賀藩の百万石を狙った手裏剣の罠。数馬は阻止できるか?四代将軍家綱の死去。宮家擁立に失敗した家綱の寵臣大老酒井忠清は権力の座から滑り落ちる。代わって台頭したのが、館林公綱吉を擁立した堀田正俊。加賀前田家には頭の痛い問題があった。不祥事で放逐した留守居役の小沢が事もあろうに堀田家に抱えられている。繋ぎのできるのは、新米留守居役の数馬だけ。藩の命運を懸けた高度な交渉に数馬が挑む。そして、失意の大老酒井は再逆転を狙い伊賀者に秘策を命ずる。百万石、危うし。
第一章 将軍の葬儀
第二章 殉ずる形
第三章 走狗の夢
第四章 見習い同士
第五章 大老最後の策
上田 秀人[ウエダ ヒデト]
著・文・その他
内容説明
大老酒井忠清から老中堀田正俊へ。将軍死去による権力交代に、留守居役たちが動く。だが堀田家には加賀を裏切った留守居役小沢がいる。しがらみのない数馬が堀田家との矢面に立つことに。江戸城下で加賀忍が伊賀者に手裏剣を奪われた。加賀を陥れる策謀に、若き数馬はその任を果たせるか!?
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。’97年小説CLUB新人賞佳作。歴史知識に裏打ちされた骨太の作風で注目を集める。講談社文庫の「奥右筆秘帳」シリーズ(全十二巻)は、「この時代小説がすごい!」(宝島社刊)で、2009年版、2014年版と二度にわたり文庫シリーズ第一位に輝き、第三回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞も受賞、抜群の人気を集める。歴史小説にも取り組み、『孤闘 立花宗茂』(中公文庫)で第16回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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