講談社文庫
昭―田中角栄と生きた女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 293p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062778831
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「越山会の女王」と呼ばれた母とオヤジ・田中角栄が私に遺してくれたこと。三回忌を前に、父母の素顔を娘が綴る。激動の戦後昭和最大の政治家、田中角栄。傍にあり支えた佐藤昭(あき)。娘でなければ描きえなかった秘録がここにある。
「あたしは、お母さんの人生を認めるよ」 本文より
亡き母の人生、オヤジの姿が響く。

角栄死して二十一年、佐藤昭死して四年になる。
おそらく佐藤あつ子のこの本によって、角栄の物語は完結したのである。
解説より・早野透(元朝日新聞政治部記者)

平成二十二年(二〇一〇年)三月十一日、一人の女性が逝った。昭として生まれ、戦後最大の巨星、田中角栄の公私をささえ、「越山会の女王」と呼ばれた佐藤昭子。娘である著者が亡き母との日々、時代を駆け抜けた昭と角栄の歴史の表裏、ともに生きた自己を語る迫真のノンフィクション。立花隆氏との対談をも収録。

<本書の内容>
序章 母の最期
第一章 オヤジからの手紙
第二章 出生の秘密
第三章 過剰な愛情
第四章 母の絶頂と転落
第五章 自殺未遂
第六章 やがて淋しき越山会の女王
第七章 母との対話
終章 柏崎にて
対談 「越山会の女王」の素顔 立花 隆×佐藤あつ子
あとがき
文庫版のためのあとがき
解説


佐藤 あつ子[サトウ アツコ]
著・文・その他

内容説明

平成二十二年(二〇一〇年)三月十一日、一人の女性が逝った。昭として生まれ、戦後最大の巨星、田中角栄の公私をささえ、「越山会の女王」と呼ばれた佐藤昭子。娘である著者が亡き母との日々、時代を駆け抜けた昭と角栄の歴史の表裏、ともに生きた自己を語る迫真のノンフィクション。立花隆氏との対談をも収録。

目次

序章 母の最期
第1章 オヤジからの手紙
第2章 出生の秘密
第3章 過剰な愛情
第4章 母の絶頂と転落
第5章 自殺未遂
第6章 やがて淋しき越山会の女王
第7章 母との対話
終章 柏崎にて

著者等紹介

佐藤あつ子[サトウアツコ]
昭和32年(1957年)、東京都品川区にて田中角栄と佐野昭の娘として生まれる。(認知されていないため、戸籍上の父は別にいる)。慶應義塾大学2年時退学。文藝春秋2011年11月号で公表した「田中角栄の恋文」が第73回文藝春秋読者賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

高橋 橘苑

24
これは権勢を極めた田中角栄の後援会、「越山会の女王」佐藤昭子を、娘である著者が綴ったノンフィクション作品である。昭子は、両親と五人いた兄姉を次々と病気で喪い、15歳で天涯孤独の身となっている。亡くなった家族達の分も生きるかの様に、焦がれるほどに生を燃焼させた。昭和のあの時代を生きた人達には誰しもある、松本清張の「砂の器」の様な思い出したくない過去は、上昇思考と過剰をもたらした。著者の様に、愛情の隙間を権力とカネで埋めようとした佐藤昭子を、「偉いと思うよ、お母さん、私もお母さんの人生を認めるよ」と言いたい。2017/04/02

みーなんきー

23
立花隆さんが逝去され、著書、政治と情念 権力•カネ•女についての記述や、仕事と人生のパートナーであった愛人昭についての記事が、週刊誌に書かれてこの人佐藤あつ子さんを知る事になった。母、昭との因縁,絶縁、復縁などあの時代のあの立場ならではの避けられなかった必然を、整理する意味でもこの書は,娘あつ子さんの心の支えになっただろう。田中角栄の魅力、人から好かれた様、国を動かせた能力など、よく理解できた。 2021/08/12

藤瀬こうたろー

20
「越山会の女王」と言われた佐藤昭(昭子)と田中角栄の間にできたとされる娘が本作の著者。正直言って興味本位で手に取りましたが、昭の人生が波乱万丈すぎて面白いです。15歳の時に天蓋孤独の身となり、教師を志して上京したはいいが東京大空襲で学校が焼け落ち、夢破れて2回結婚するも夫はいずれもDV男で離婚。そんな中、昭はちょび髭生やした政治家志望の土建屋の社長と知り合う。男は昇竜の勢いで位を究め、昭は敏腕秘書として権力を振るうが栄華は長く続かず。角栄と知り合って変わった人生をどうとるか。女性の方の感想を聞きたいです。2021/11/23

紫電改

6
裕福で複雑な家庭で育った著者の母への賛歌?田中角栄の違った側面を見れて面白かったです。「淋しき越山会の女王」であった母の人生は波乱万丈で凄いね、最後まで強い女として生き抜いたのは素晴らしい。甘やかされてスポイルされたお嬢さんはある意味不幸だなと感じた。どこかの元都知事が書いたものより数倍読み応えあり。2020/05/21

ミノカサゴ134

6
田中角栄と佐藤 昭との間に生まれながら、認知されなかった女性。金と権力の比護に違和感を感じ母親との不和に苦しんだ。酒と恋愛に逃げ、リストカットや飛び降り自殺未遂など、周囲に迷惑をかけたが、後書きの「ずっと現実に折り合いをつけられずに生きてきた」「人は誰か一人から深い愛情を受けなくても、小さい温かさの積み重ねがあれば結構元気にやっていける」に、長く続いた苦しみと哀しみを感じた。「あたしは、お母さんの人生を認めるよ。だから言うこと聞かなかったあたしのことも赦してよ。もう、いいよね、お母さん」の一言が切ない。 2019/01/01

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