講談社文庫
ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062777254
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0134

出版社内容情報

「不良債権と寝た男」死に物狂いの仕事人生。現場にいたのは、いつもこの男・西川善文だった。秘話多数収録!「不良債権と寝た男」死に物狂いの仕事人生
安宅産業崩壊、平和相銀・イトマン事件、「住銀の天皇」磯田追放、銀行大合併、郵政民営化。その現場にいたのは、いつもこの男・西川善文だった。
秘話多数収録!

西川 善文[ニシカワ ヨシフミ]
著・文・その他

内容説明

私は悪役とされることが多かった―。顔が見える最後の頭取=ザ・ラストバンカーと呼ばれた著者が綴った、あまりに率直な肉声!安宅産業処理、平和相銀・イトマン事件、磯田一郎追放、銀行大合併、UFJ争奪戦、小泉・竹中郵政改革。現場にいたのは、いつもこの男だった。密室の出来事すべてを明かす!

目次

第1章 バンカー西川の誕生
第2章 宿命の安宅産業
第3章 磯田一郎の時代
第4章 不良債権と寝た男
第5章 トップダウンとスピード感
第6章 日本郵政社長の苦闘
第7章 裏切りの郵政民営化

著者等紹介

西川善文[ニシカワヨシフミ]
1938年奈良県生まれ。1961年大阪大学法学部卒業後、住友銀行に入行。大正区支店、本店調査部、融資第三部長、取締役企画部長、常務企画部長、専務等を経て、1997年に58歳の若さで頭取に就任し8年間務める。2006年1月に民営化された日本郵政の社長に就任するも、政権交代で郵政民営化が後退したため2009年に退任。現在は三井住友銀行名誉顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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西

19
最後の郵政改革のところ、勿論この人側から見た視点というところもあるのだろうけど、政治家の無責任さが腹立たしい。今の日本の政治システム自体がどうなのかとも思う。一時的な人気取りの政策を掲げるだけの政治家と、実際に現場で責任を持って行う人との違い。それとマスコミの姿勢、何を伝えるか、という部分で公平さ、骨のあるマスコミがあればなと思う。この方が書いた本で、周りにいた人からどこまで真実と認められるのかは分からないけど、トップとしては逃げずに戦い続けたことは素晴らしいと思う。2020/05/30

RED FOX

15
住友銀行の筋金入りの銀行マン奮闘記、すごい面白い。銀行も大変。後半の日本郵政社長、民営化したり、国営への揺り戻しがあったり、まあ大変。郵政民営化は反対だったし、かんぽの宿事件とか当時の私も確か批判してたけど、彼の真意はこうだったのかと感動(すぐ感化される私)。2017/02/22

速読おやじ

11
こういう本は得てして美談的な自慢話に終わることが多いのだが、なかなか際どい話も多くて、面白かった。やはり不良債権と寝た男である。自分も元銀行員だったから分かるが、西川さんの部下は大変だろうなあ。。。でもこうした骨太のバンカーはもういないのかも。2017/11/06

うつしみ

10
トップがアホな企業(安宅産業)、本業がダメな企業(ダイエー)、コスト意識ゼロの企業(かんぽ)。無数の破綻企業の整理に関わり不良債権と寝た男の独白。昔著者が叩かれていた事は覚えている。かんぽの宿が不当に安く払い下げられているという報道も。よく知りもしないのにその表面的な事象に怒りを覚えていた私も、マスコミに踊らされた大衆の一人だった。誰もやりたがらない仕事を強い責任感で全うした方だったとは知らなかった。大衆は無責任でトップは常に孤独という事を著者はよく分かっていた。本当に強い人とは彼の様な人を言うのだろう。2024/03/30

筑紫の國造

9
戦後史、というより現代史の一面を照らす銀行マンの回顧録。安宅産業をはじめ、さまざまな不良債権処理に携わった著書は、「不良債権と寝た男」とまで言われた。銀行から退いてからは日本郵政社長として郵政民営化に尽力した。この人の生涯は、ある意味「カネ」に翻弄された高度成長以降の日本を象徴しているようだ。常に「火中の栗」を拾わざるを得なかった男の生涯に、日本の縮図を見る。2025/04/11

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