出版社内容情報
金持ちの狒々爺との、ぞっとする縁談を壊すために侯爵夫人が取った手段は誹謗文。パリ中に噂を撒けばよい。エッジの効いた風刺小説。18世紀末、フランスのTwitterは、「パンフレット」だった。
金持ちの狒々爺(エロじじい)との、ぞっとする縁談を壊すために侯爵夫人が取った手段は――誹謗文(パンフレット)。そう、パリ中に噂を撒けばよい。
『ミノタウロス』の著者が奏でる、エッジの効いた諷刺小説
猛火に包まれたゴシップが、パリを駆けめぐる――
いつの世も、人は醜聞(ゴシップ)がないと生きてゆけない。
さる侯爵が、美しい養女ジュリーを、放蕩三昧の金持ちV***氏に輿入れさせようと企んだ。ところが、ジュリーには結婚を誓い合った若者がいる。彼女を我が子同然に可愛がり育ててきた候爵夫人は、この縁談に胸を痛め、パリのみならずフランス全土で流行していた訴訟の手管を使う奸計を巡らせた。すなわち、誹謗文を流布させ、悪評を流して醜聞を炎上させるのだ。この醜聞の代筆屋として白羽の矢が立ったのは、腕は良いがうだつの上がらない弁護士、ルフォンだった。哀れルフォンの命運やいかに――。
佐藤 亜紀[サトウ アキ]
著・文・その他
内容説明
ある侯爵が、美しい養女を放蕩三昧の金持ちに輿入れさせようと企んだ。縁談に反対の侯爵夫人は、誹謗文をパリ中に流布させ、相手を貶めるという策を仕掛ける。貧乏弁護士、ルフォンは高額報酬の誘惑に勝てず誹謗文の代筆を引き受けた。18世紀フランス文学の様々な要素を、簡潔な書簡体形式で精妙に鏤めた傑作。
著者等紹介
佐藤亜紀[サトウアキ]
1962年新潟県生まれ。1991年、『バルタザールの遍歴』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。2002年に長編『天使』を上梓し、2003年芸術選奨新人賞を受賞。2007年刊行の『ミノタウロス』は高い評価を受け、2008年第29回吉川英治文学新人賞受賞、同年「本の雑誌が選ぶノンジャンルのベスト10」1位を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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